NHK BSプレミアムで放送中のコントバラエティー「七人のコント侍」(第1~3金曜 夜10:00-11:00 NHK BSプレミアム)で、第4期メンバーとして出演中の狩野英孝が単独インタビューに応じた。“自称イケメン”の狩野がテレビでは見せない素の部分で、実力者たちとのコントの感想や心境、現場でのエピソードなどを明かしてくれた。
――普段、ピン(1人)で芸をすることが多いと思いますが、今回この7人でコントをやってみていががでしたか?
そうですね~、1人でいつもネタをやるし、慣れているのは目の前にお客さんがいる舞台とかネタ番組。こういう、がっつりスタジオコントは慣れていないので最初はやっぱりテンパりましたね。いつも客席を向いてコントするので、人がしゃべる時に横向くっていう行為があまり慣れていなくて。もともと人見知りなので、相手の目も見られなかったですね。緊張もしたし、なんかずっとふわふわしていたと思います。1人でコントするときは7割くらいせりふ覚えて、(せりふが)飛んだとしても、1人なのでゆっくり焦らず思い出すんですけど、みんなでコントするときは人との掛け合いなので、ちゃんとせりふを(頭に)入れとかないと、ダメなんですよね。そこがちょっと慣れてないのでテンパりましたね。
――ということは、台本を結構読みこみましたか?
そうですね、うん。いつも自分のコントのせりふって自分しかしゃべらないので、横書きでばーっと書いて覚えるんですけど。(大勢でコントするので)相手のせりふまで覚えておかないといけないのが大変でしたね。
――逆に大勢でやって良かったなと思うことはありますか?
盛り上がり方で言ったら大勢のほうがいいですね。1人よりいいなと思うのは、お笑いライブとかで舞台の迫力が出てくるじゃないですか。うらやましいなって思っていたので、7人でやるとやっぱり迫力がグッと出てきますよね。正直、同じ芸人でも現場であいさつはするけど、普段一緒に絡んで会話するってことがない人もいて、この番組を通して仲良くなっていく分だけ、いろいろ話し合えたりもしたので、どんどんクオリティーは上がっていると思います。
――だんだん慣れていくと、アドリブとかもありましたか?
ありましたね~。台本にないようなことも、みんなだんだん遊ぶようになってきたから、もうこっちが笑ってしまいそうになったりとか(笑)。
――狩野さん自身もアドリブ入れたりしましたか?
これがやっぱりちょっと本当に怖くて。本番の前にリハーサルとかで入れるんですけど、リハーサルで入れたアドリブは本番で変えるみたいな。そしたらリハーサルの方がウケたなってことが何回かありましたね(笑)。それはちょっと悔しいところでしたね。
――それは悔しいですね。では、共演者の中ですごいなって思う人いますか?
みんなすごいですよ。キングオブコント('11年)優勝者のロバート・秋山(竜次)さん、M-1グランプリ('08年)優勝者のNON STYLE・井上(裕介)さん、ザブングル(加藤歩)さんもハライチ(澤部佑)もみんなファイナリストですからね。足立梨花ちゃんはNHKで高視聴率をとった女優さんだし。ニッチェ(近藤くみこ)もNHK新人演芸大賞('11年)の優勝者。僕だけ無冠っていう(笑)、プレッシャーですよね(笑)。そこはやっぱり、みんなに負けないように頑張らないとなって必死にもがいていました。やっぱりこう、7人の中に選んでいただいたのは、本当にありがたいし、ありがたいってだけで終わらせないようにしないとなって思いますね。
――ライバル視する方はいますか?
う~ん。ライバルって言うよりかは、ニッチェの近藤とは10代からの付き合いで、映画学校で先輩・後輩なんですよね。僕のほうが先にデビューして、仕事とかいただいていく中で「狩野さん、狩野さん」って来ていた後輩と一緒に仕事をやるとなると、先輩としての威厳を保たないといけないなっていうのもありつつ、妙なプレッシャーがありましたね。
――お話を聞いていると、プレッシャーが多いのかなって感じがありますが。
いやぁ、もう本当に緊張ですよ(笑)。終わったときの安堵感が他の仕事よりもありますね。やっと終わった…みたいな。
――達成感とはまた違った感じの?
そうでうね。達成感も入りながらも安心もありつつ…。でも、終わったらすぐ次のコントの台本が渡されちゃうんで。だから、自分のせりふ量であったり、出番であったりはすぐに確認しますね。これはもう「早めに動かないと間に合わないぞ!」みたいなことは頭の中で考えたりしますね。
――その辺も含めて、ご自身で自分のコントに点数をつけるなら?
う~ん、周りに助けられながらも、70点はいってますね。でも、リハーサルは80点ですね(笑)。
――リハーサルのほうが高いんですね(笑)。
そうなんですよ(笑)。なんかリハーサルのほうが緊張感も抜けてか、そっちの方がうまくいくんですよねぇ。これは不思議なんですよ。だから、リハーサルよりもっとすごいのが出せたらもっと良いんでしょうけども、ここがいまひとつ悔しいところなんですよね~。
――本番に弱いタイプなんですか?
弱いんでしょうね(笑)。もう本当に。焦っちゃう。与えられたせりふを「言わないと、言わないと」って勝手に追い込んでいるんでしょうね。まだ、ちょっとラフな感じでやっているリハーサルのほうがいいですね。
――最後になりますが、こんなところを見てほしい、こんなところが面白いという番組の見どころを教えてください。
かなり作りこんだコントになっているんですけれども、新鮮さはそのまま残っています。作りこんでいる中で新鮮さが残っている分、こっちも楽しくできるんで。今までのスタジオコント番組とは違った一面を見せられるんじゃないかなと思いますね。新しい番組スタイルかな。
――ありがとうございました。きょうは最後の収録のようなので、100点を目指して楽しんでください!
ははっ、そうですね(笑)。ありがとうございます。
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