NHK BSプレミアムで'14年1月5日(日)からスタートする「花咲くあした」(毎週日曜夜10:00-10:50)の完成試写会が12月17日に行われ、出演する小池栄子、夏木マリが取材会に出席した。
本作は鎌倉にある花咲家を舞台にしたホームコメディー。20年前に家族を捨て、駆け落ちをしたまま行方知らずになっていた母親・風子(夏木)が花咲家に戻って来た1週間を描く。花咲家の5人兄妹はそれぞれに人生の悩みを抱えていた。そんな中、風子が帰ってくる。突然の母親の帰宅に戸惑う長女・朝(小池)らと大げんかしながらも、風子は子供たちの悩みを次々と解決していく。
花咲家の長女・朝を演じる小池は「ホームドラマをやるのはすごく夢でした。そして、こんなにパワフルな母親を夏木マリさんが演じてくれるということで、ワクワクしながら現場に挑みました。ホームドラマというものは、共演者のチームワークがすぐに画面に現れるものだと思っています。今回バランスのいい共演者の皆で、現場ではお菓子突きながら、冗談いい合いながら、芝居の事になると真剣に向き合って話すことができる、とても仲の良いメンバーでやらせていただいています。1話を見てそれがよく出ているなと思いました」と作品の出来に満足している様子だった。
20年前に出て行った母親・風子を演じる夏木は「“今喜多風子”という名前のごとく20年ぶりに花咲家に舞い戻ってくるのですが、1週間のお話で、5人兄妹の悩みを“寅さん”みたいに解決していくと解釈して演技をしています。私自身が、ロクマル(60歳の事)を経験いたしまして、3人に1人がおばあちゃんになる高齢化社会になるわけですが、今喜多風子のようなロクマル世代が増えていけばいいなと思っています。そして、小池さんが演じる30代の女性たちや、アラフォーも含めて、女性たちのナビゲーターになることができればと思っています」と役柄について語った。
今回のテーマになっている「ロクマル」について夏木は「この台本をいただいた時に“ロクマル”という言葉があってうれしく思いました。脚本の西荻(弓絵)さんが、私の事をVTRか何かで見てくださって、今回のドラマのテーマにしてくださったとの事でした。今まで演じてきた役の中で、自分に近い役です。『リーガルハイ』ほどせりふはないですが、結構しゃべっています! 私に近い役という事もあって、メッセージも私の考えのままなので、難儀せずにたくさんのせりふの量もこなせています」と小池の出演しているドラマを挙げての説明に会場は笑いに包まれた。
夏木自身がこだわっているというメークについては「よく街中のおばさんを観察すると顔の右左が違うんですね。同じようにメークしたつもりでも、シワとかで違うようになっちゃうんですよ。なのでその感じが出したくて、わざと眉毛を右と左で変えて描いたり、わざと口紅を筆を使わずはみ出して描いたりしています」とこだわりを明かした。一方小池は、1話の冒頭にあるセーラー服のシーンについて聞かれ「申し訳ございませんとしかいいようがないのですが、自分で見て失笑でしたね(笑)。朝と一緒なんですけど、感覚が若いつもりでも年重ねていくと周りからはおばさんと思われている意識とギャップがあって、久しぶりに現場でセーラー服を着て、まだいけるんじゃないという声を現場のスタッフからいくつ聞けるのかなと思ったら、一人も言ってくれませんでした(笑)。朝も会社ではこうゆう目にあっているんだなと感じ、朝を演じるに当たってはいいスパイスになりました。とにかく、謝罪したいと思います(笑)」と笑いを誘った。それを聞いた夏木は「お風呂上りのシーンが多くて、プライベートでベットから出た顔をさらしているので、私も皆さんに謝罪しなければいけませんね(笑)」とコメント。さらに、小池の「ババシャツをよく見せていましたよね」と言葉に、「わざとおばさんだから出してみたりして、そこをぜひ見ていただきたいです」と受け、本作を見ているかのような掛け合いを披露した。
最後に小池が「力のこもった作品ですけれども、見ていただく皆さまには肩の力を入れずに、とても心地よい気分で家族というものを味わっていただけると思います」とアピールした。
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