映画「りんごのうかの少女」が、東京・渋谷ユーロスペースほかにて公開中。
同作品は、青森出身の監督が青森を舞台に全編津軽弁で描く、思春期の少女とその家族の物語。青森県弘前市、岩木山の麓でりんご農園を営む三上一家の長女・りん子(とき)は、仲の悪い母(工藤夕貴)と祖母、仕事もせずに酒ばかり飲んでいる父(永瀬正敏)に嫌気が差し、学校にも行かず家出を繰り返していた。ある日、家出の資金が底をつき久々に家へ戻ったりん子が出会ったのは、亡くなった父の遺影と、父がりん子の誕生日プレゼントにと連れてきた一頭の馬だった…といったストーリー。
同作品で、思春期の娘を持つ母親・真弓を熱演している工藤は、「この役を通して、愛情を伝えることの難しさを感じました」と明かし、演じる上で気をつけたことについて「不器用で一見冷たく感じられがちだが深みある気持ちと、台詞が少ない中でどう愛情を表現すれば良いのかというのをポイントに考えました」とコメント。
また、撮影について「東北弁には苦労しました。違和感なく喋れたかを方言指導の先生に確認していただいていたのですが、撮影日に現場に来れない時があり電話で確認してもらいました」と苦労話も。
初共演となったときについて「お芝居が初めてとのことでしたが、新鮮でとても素直! とても可愛かったです。日々、『日常の殻を破る』ことへのチャレンジをしていました」と告白。
さらに、20数年ぶりの共演となった永瀬については「久しぶりの共演にも関わらず、距離感を感じることなく本当に自然とやりやすかったです。今回は短い期間での撮影でしたが、もっと同じシーンをやりたかったですね」と話した。
最後に「不器用でなかなか伝わらない日本人の親子にあるつながりや、心の深いところにある愛情を感じてもらえる稀有な映画だと思います」とアピールした。
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