NHK総合で'14年4月10日(木)から放送が始まる木曜時代劇「銀二貫」の取材会が京都・松竹撮影所で行われ、出演する林遣都、松岡茉優、いしのようこ、尾上寛之、浦浜アリサ、塩見三省、津川雅彦、さらに制作統括を務める山本敏彦氏が登場した。
本作は、「大阪の本屋と問屋が選んだほんまに読んでほしい本」を選ぶ「Osaka Book One Project」の第一回受賞作品に選出された高田郁の同名の時代小説が原作。商人の町・大坂天満を舞台に、父親を亡くした主人公の松吉(林)が、寒天問屋井川屋の和助(津川)に銀二貫で救われ、生きるために武士の身分を捨てて商人として成長していく姿を描く。
撮影から1カ月余りが経過。林は本作について「初めての時代劇なので、あまり余裕がありません。ここまであまり後ろを振り返らずに突っ走ってきたんですけど、松吉と同じように、人に出会い人に助けられながら、成長していると思っています」と感想を述べた。さらに、「撮影に入る直前に津川さんから『この作品の主人公は武士から商人になる形で、生きる道を強いられるとてもやりがいがあり、難しい役だ。この作品は君の腕にかかっている』とプレッシャーをかけられまして(苦笑)、最初はその言葉に押し潰されそうになりましたが、今はその言葉を自分なりの責任感に変えてここまでやってきています。4月に最高の形で多くの人に届けられる作品になるよう、この先も最後まで全身全霊で取り組んでいきたいと思っています」と意気込みを語った。
ヒロインの真帆を演じる松岡は「ヒロインという立場は初めてなので、どうしようとずっと考えていたんですが、あるときお花の図鑑を見ていて、真帆ちゃんって梅の花みたいな子だなと思いました。最初から咲いているわけではありません。最終話に向かって、だんだんと梅の花が咲いていく様子を体現できたらなと思っています」と初ヒロインへの緊張感を見せつつ、自らの役どころを語った。
和助を演じる津川は、「(本作は)みなさん一人一人のキャラクターがきちんと描きこまれています。日本のドラマはキャラクターがみんなうまく描かれてないんですが、これが最近にはないほど実にうまく描きこんであります。それをまた、それぞれの役者がみんなキャラクターにはまった芝居ができる技量、素質を持っているので、良いアンサンブルができました」と脚本とそれに取り組む共演者を大絶賛。さらに「僕は70年近くこの業界にいますが、久しぶりにチームワークっていいますか、芝居の中のアンサンブルの良さっていうものを楽しんでいます。こういうことは僕の長い役者生活の中でも珍しいです。珍しく楽しい現場です。もうすぐ僕は死ぬんじゃないかなあ、死んでもいいなと思えるぐらい、素晴らしい現場です。試写もぜひ見ていただいて。あいつの言ったことは本当だったと思わせてみせますから」と作品への大きな自信を見せた。
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