'14年2月に開局55周年を迎えるテレビ朝日で、江戸時代初期に実在したとされる“二刀流”の剣豪・宮本武蔵の姿を描いたドラマスペシャル「宮本武蔵」が、木村拓哉の主演で3月に二夜連続で放送されることが分かった。日本人が愛してやまない稀代のヒーローを演じる木村は「今回自分が“演じる”ということになり、武蔵に抱いていた謎を一つ一つ解明していけることも楽しみにしています」と、“武者震い”しながら意気込みを語った。
同作は、国民文学作家・吉川英治氏の同名小説を兼崎涼介監督、佐藤嗣麻子氏のシナリオで映像化したエンターテインメント時代劇。“武骨”や“超人”などといったイメージで語られることの多い宮本武蔵の強さの裏にある弱みや苦悩、悔しさに吠えつつも前進しようとあがく等身大のヒーロー像を紡ぎ出す人間ドラマになっている。武蔵という男の哀しみ、弱さを掘り下げ、愛すべき人間像が明るみになる。これまでの時代劇とは一線を画すスタイリッシュな映像表現や新世代アクションも駆使し、全てにおいて“新たな武蔵”を表現していく。
ストーリーはライバル・佐々木小次郎としゆうを決する“巌流島の戦い”、吉岡一門との死闘、一乗寺下り松70人斬りなどの歴史的大スペクタクルを中心に描かれる。そんな中、物語を彩るのはお通とのすれ違いが生んだ悲恋。剣の腕は右に出るものがいないほどの強者だが、こと恋愛には不器用な武蔵だけに、その切ない純愛の行方には男女問わずやきもきさせられそう…。また、ライバル・小次郎との“魂の交流”や、生涯の友である又八との出会いと別れなど、武蔵を取り巻く人間模様も多彩に織り込み、幅広い世代を魅了する人間ドラマを目指していく。
興行収入40億円超のメガヒット作品となった映画「武士の一分」('06年)以来約8年ぶりとなる時代劇に、木村は「これまでも数多くの先輩方が宮本武蔵を演じられてきましたが、僕もワンカット、ワンカット妥協のないOKを頂いて、最終的に自分の“武蔵”になればいいなと思っています。東京を離れ京都という地で撮影させていただくというのは、ピリっと気持ちの引き締まる思いです。現場のスタッフ・キャストの皆さんが全力でぶつかってくださるので、僕も最後までやり通したいと思います!」と力強くコメントした。
また、テレビ朝日の横地郁英ゼネラルプロデューサーは「木村さんにテレビ朝日のドラマに出ていただくのは19年ぶりのことで、非常にワクワクしています。テレビ朝日55周年のクライマックスを飾るにふさわしいスケールで、小次郎、お通など、宮本武蔵でおなじみのキャラクターにも、いま一番見たいと思える豪華で新鮮な顔ぶれをそろえていきます。強さの裏側に挫折や弱さもある、武蔵の人間的で奥行きのある魅力。今まで見たことがなかった宮本武蔵を、木村さんと共に作っていけたらと思っています」と、自信たっぷりに明かした。
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