「足尾から来た女」で柄本明の元に田中正造が降臨!?

2014/01/09 00:39 配信

ドラマ

ドラマ「足尾から来た女」の会見に登場した(左から)鈴木保奈美、尾野真千子、柄本明

1月18日(土)、25日(土)の2週連続でNHK総合にて放送されるドラマ「足尾から来た女」の試写会と会見が行われ、出演者の尾野真千子、鈴木保奈美、柄本明が登場した。

本作は明治時代末期、栃木・足尾銅山の鉱毒に田畑を汚染された谷中村に住む女性・新田サチ(尾野)の姿を描く。明治時代に政治的活動をしていた田中正造や幸徳秋水、歌人の石川啄木らが登場し、歴史的事実の中にフィクションが盛り込まれたオリジナルストーリーとなっている。

谷中村に住む貧しい農家の娘・サチは田中正造(柄本)に頼まれ、東京の社会活動家・福田英子(鈴木)宅に家政婦として派遣される。福田家には石川三四郎(北村有起哉)を中心に、幸徳秋水(河原健二)や大杉栄(玉置玲央)など、時代を代表する社会主義者たちが出入りしていた。さらに、サチは石川啄木(渡辺大)や与謝野晶子(原沙知絵)ら歌人と出会い、多彩な人物と交流する中で成長していく。

主演の尾野は、作品を振り返り「自分が出ておきながらですが、とてもいい作品だなと思いました。とてもいい共演者とスタッフの方に恵まれて、本当にいい出会いをさせていただきました。ぜひ見ていただければと思います」とアピール。今回の出演の話がきたときの印象については「台本をもらっていない段階では、難しい役がきたなって思いました。でも、台本を読んだらストーリーがサチ目線なので、社会科が苦手でも理解できる内容になっていました。そしてこの鉱毒問題や、サチが思ったことなどがすごく胸に突き刺さりました。私が勉強して学んで、皆さんに伝えなければならないと思いました」と自らの思いを語った。

また、社会活動家の福田英子を演じる鈴木は、「とても筋が通っていて、気持ちのこもったドラマだなと思いました。そこに参加させていただいて光栄ですし、『ここで私は福田英子をやったよ』っていろんな人に自慢できる作品になったなと思います。明治時代の人物を演じるのは初めてのことで、なかなか知るチャンスが無かった時代の人物を演じて、とても面白い旅を何カ月かさせていただいたなと感じました」と、出演の感激を語った。

一方、田中正造を演じた柄本は「素晴らしい作品に携わらせていただきました。田中正造という歴史的な人物をやらせていただきましたが、監督が田中正さんで、しかも監督は昔から田中正造さんの研究家でもあったみたいで、執念が実った作品だと思います」と明かした。さらに、今回の役作りについて、「田中正造さんの顔というのは、片目が腫れているような顔なんですね。村に行きましたら、うまい具合に(目の上を)虫に刺されまして(笑)。撮影と同時にいい具合に腫れてきたもんですから、これはいいなって思いました。田中正造が降りてきた気分でした」と意外な裏話で会場に笑いを誘った。