ラブシーン前夜の心のケアは大塚にだけ!?　「東京難民」完成披露試写会

2月22日(土)公開の映画「東京難民」の完成披露試写会が、2月4日、都内で行われ、出演者の中村蒼、大塚千弘、青柳翔、山本美月、中尾明慶、井上順と佐々部清監督、主題歌を担当した高橋優が舞台あいさつを行った。

同作品は、ネットカフェ難民、危険なアルバイトの真実、華やかなホストの裏側など、格差社会のゆがみの中でもがく若者たちのリアルな姿を真正面から暴く衝撃作。どこにでもいる大学生・時枝修(中村)は、ある日、父親が借金を抱えて失踪したことで、大学を除籍されてしまう。さらに、アパートから強制的に追い出され、ネットカフェに泊まりながら日払いのアルバイトで食いつなぐことに。また、騙されて入ったホストクラブで高額な料金を請求されてしまい、そこで働くことになる。しかし、ホストの裏側を見てしまった修は、ついにはホームレスにまで転落してしまう…といったストーリー。

登壇した中村は「この作品をやり終わって、今まで当たり前だと思っていたことが全然当たり前じゃないということが分かって、そういうものにもっと感謝しながら生きていかなければならないなと思いました」と語り、「修は、携帯電話や家がなくなっても果敢に生きて、何事にも向かっていく。そういう精神力の強さがすばらしいなと思ったので、もしも僕が同じ状況になったとしても、修のように生きていけたらいいな」と心境を明かした。

また、ホストになった修に入れ込む看護師・北条茜を演じた大塚は、劇中のラブシーンについて「あまり緊張するタイプではないんですが、やっぱりラブシーンの撮影の日はドキドキしちゃいました。でも、撮影の前日に監督が『千弘、大丈夫だから！』と電話してくださったので、乗り越えることができました」と告白。それを聞いた中村は「僕には監督からの電話がなかった…」と漏らし、会場を沸かせた。

最後に、中村は「どうしても、楽しいことやいいことは先にあると思いがちだと思うんです。でも、この作品を見て360℃見渡したら足元や身近にたくさんあるんだということが分かったんです。そういう幸せって、スルーしがちで当たり前に過ごしているんですが、当たり前のことをちゃんと感じて幸せに思えれば、毎日楽しくなって、自然と道は切り拓いていくんじゃないでしょうか。皆さんもそれを感じていただけるとうれしい」とアピールした。