CS放送で3月29日(土)夜9時から放送される「日本の未確認モンスターを追え! ~人魚~」(ヒストリーチャンネルTM)。日本の未確認生物をその歴史や民俗学的分析を交えながら検証。第1弾の“ツチノコ”、第2弾の“河童”に続く人気シリーズの第3弾は“人魚”。同番組でナビゲーターを務める作家の荒俣宏氏が抱負を語った。
「人魚は研究の歴史が非常に古く、ミステリーモンスターの中では一番材料がそろっている存在だと思っています。バケモノを追って、それが本当に居るのかどうかみたいなやぼなことはやらないつもりです。むしろ人魚はさまざまな形で私たちと関係が深かった。その存在が作り物であろうと、デマであろうと、作り話であろうと、いずれにせよ人間と密接なつながりを持っていたということを明らかにしていきたいのです」と荒俣氏ならではユニークなアプローチは興味津々。
博識多才な荒俣氏は人魚論も展開。「人魚と人間の関わり方には2つあって、1つは”災害よけ”。そして”不老長寿の薬”。かつて人魚が上がると近いうちに大災害が起こるという言い伝えがあって、家の門に人魚のお札を貼っておくと災害よけになるというのが日本中に広がりました。それから、人魚の肉は不老長寿の薬になるという説。この出所は秦の始皇帝にまでさかのぼります。司馬遷の『史記』にも記述があります」と力説する。
番組では世界各地に残る文献や伝承、うまくできすぎた人魚の標本など多方面から調べて人魚を分析。「人魚の干物もビクトリア女王の精密な肖像画も同列で売られていたという事実がありました。そのリアリティーを再現できればというのが今回の大きな目的です。こういう人魚が居たんだという確実な材料を見せることで、人間と人魚ってこんなに仲が良かったという歴史を振り返りたいのです。人魚の見方の新しい面や別の楽しみ方で人魚の本質が伝わればと思っています。見終わった後、人魚がみなさんの関心事になるような番組にしたいですね」と意気込みを語った。
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