3月15日(土)、16日(日)の二夜連続で放送される木村拓哉主演の大型時代劇「テレビ朝日開局55周年記念ドラマスペシャル『宮本武蔵』」(テレビ朝日系)で、木村扮する武蔵を導く“心の師”沢庵を香川照之が演じることが分かった。武蔵と運命的に出会い、彼に人間の本質とは何かを教授する。香川の配役について、主演の木村は「武蔵にとって沢庵和尚というのは“よりどころ”なので、その役を香川さんがやってくださるというのは本当に心強いし、大きな安心感があります」と、共演を喜んだ。
同作は、吉川英治の同名小説を映像化したエンターテインメント時代劇。“武骨”や“超人”といったイメージで語られることの多い宮本武蔵の強さの裏にある弱みや苦悩、悔しさに吠えつつも前進しようとあがく等身大のヒーロー像を紡ぎ出す人間ドラマで、武蔵という男の哀しみ、弱さを掘り下げ、彼の愛すべき人間像を描き出す。これまでの時代劇とは一線を画すスタイリッシュな映像表現や新世代アクションも駆使し、全てにおいて“新たな武蔵”を表現していく。
そんな新世代型時代劇でキーマンとも言える沢庵を演じるのが、圧倒的な存在感と、どんな役柄でもこなす幅の広い演技力で注目を集める香川。木村とは映画「HER0」('07年)やドラマ「MR.BRAIN」('09年)、「南極大陸」('10年、共にTBS系)など、共演作は多数あるが、時代劇での共演は今回が初めて。沢庵は粗暴な武蔵の中に秘められた可能性を感じ、彼を一人の“人間”として導く恩師。姫路城での幽閉を解かれるまで“たけぞう”と名乗っていた彼に、“武蔵”と名を改めるよう勧めるなど、まさに“剣豪・宮本武蔵の生みの親”ともいうべき存在でもある。真木よう子扮するお通との切ない悲模様も陰ながら見守り、ひょうひょうと放浪しながらも、常に武蔵を気にかけ人生の意味を問いかける沢庵を、香川が確かな表現力で熱演する。
二人は既に、荒くれ者だった若き“たけぞう(=武蔵)”を沢庵が捕らえるアクションシーンや、巨大な千年杉にたけぞうを吊るして対峙するそう絶なシーン、武蔵が武者修行に旅立つ別れの場面などを撮影。香川は「本当に木村さんには時代劇がよく似合う! 武蔵を見守る立場として、彼のそばにいられることを幸せに思う」と木村“武蔵”を絶賛。尊敬し認めあう二人の名優が、武蔵と沢庵の“魂の交流”を濃密に描いていく。
香川は「木村さんはどんな役でも常に100%、これ以上ないというくらい現場に関わっていく…というスタンスでお仕事される方。今回はましてや体を使う役柄なので、アクションシーンへの熱意はほれぼれするものがあります。武蔵が杉の大木にボロボロになって吊るされるというハードなシーンを撮影したのですが、5mもの高さの幹に木村さんが自ら率先して一日中吊るされているのを見て、彼の作品への姿勢に感じ入りました。二夜にわたる長編ですが、近年まれにみるアクションが詰まっていて、深くもあり、鋭くもあり…。あっという間に5時間が過ぎていく、そんな作品になると思います」と熱くアピールした。
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