劇場アニメ「紫式部 源氏物語」のDVDが5月30日(金)に発売されることが決定した。
同作は平安朝中期を舞台に、天皇の親王として出生し、才能や容姿にめぐまれながら臣籍降下して源氏姓となった光源氏の栄華と苦悩の人生、およびその子孫らの人生を描いた紫式部の「源氏物語」を、'87年にアニメ化したもの。桐壺帝の第二皇子・光源氏は、女御・藤壺に亡き母の面影を偲ばせていた。藤壺が源氏の子供を宿す一方、源氏の正妻・葵の上も懐妊。だが、葵の上が息子・夕霧を残して他界し、やがて源氏は右大臣家によって追放されてしまう。
杉井ギサブロー監督や細野晴臣(音楽)、前田庸生(アニメーション監督)、馬郡美保子(美術)、児玉喬夫(設定デザイン)ら劇場アニメ「銀河鉄道の夜」('85年)を手掛けたスタッフが再結集して、“世界最古の長編小説”を映像化した本作。「銀河鉄道の夜」のスタッフに加え、夏目漱石の原作を松田優作の主演で映画化した「それから」('85年)などに携わっている筒井ともみが原典から書き下ろした脚本、林静一のキャラクター原案によって、それぞれがイメージする世界を融合した“映像源氏”の決定版とも言える作品となっている。
また、声の出演も、光源氏役の風間杜夫のほか、梶三和子、田島令子、風吹ジュン、大原麗子といった豪華俳優陣が顔をそろえ、野沢那智、大塚周夫、納谷悟朗などベテラン声優が脇を固めている。きらびやかな十二単の動きなどの平安衣装の複雑な動きとしわは、実際に撮影したスチール写真やビデオを元に作画が行われている。
さらに、平安時代の木造建築美を再現するために、プロの建築家が使用する機材で設計図からデータをインプット。モニター画面上で組み立てられた建物をさまざまなアングルから検討し、それを参考に背景が描かれている。
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