4月6日(日)夜10時から放送される「BOXING ダイヤモンドグローブSP」(フジ系)。20歳の天才ボクサー・井上尚弥の日本最速記録プロ6戦目での世界王座への挑戦(WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ)と、WBC世界フライ級チャンピオン・八重樫東の3度目の防衛戦の模様を伝える。
今回、井上は日本最速記録をかけてプロキャリア6戦目で世界王座に挑戦。ここまで、日本ライトフライ級王座、OPBF東洋太平洋ライトフライ級王座と続けて日本最速の記録で獲得し、いよいよ世界チャンピオンへの挑戦となった。過去最速で世界の頂点に上り詰めるという記録を打ち立ててきた選手は、具志堅用高(9戦目)、辰吉丈一郎(8戦目)、井岡一翔(7戦目)など、人気と実力を兼ね備えた名王者ばかり。そこに井上も名を連ねることができるのか? 今回井上が挑戦する世界王者、アドリアン・エルナンデス(メキシコ・28歳)は、4連続防衛中で打ち合いを好む実力者。世界戦を約3週間後に控えた井上に、その心境をインタビューした。
――世界への挑戦が迫ってきました。今の心境は?
今は楽しみになってきています。世界戦になるとまず、国歌斉唱がありますよね。そして最初にリングに上がったときにWBCの会長がいて…とかリングに上がったときの雰囲気が通常の試合と全然違って、そこで緊張感がかなり増すと思うので(笑)、まずはそこからイメージしていますね。
――プロ6戦目で世界タイトル獲得という日本最速記録への挑戦ですね
はい。必ず取らなきゃなとは思っています。でも、記録にプレッシャーを感じるのは良いことではないと思うので、それほど考えないようにしています。今はKO勝ちでなくても、判定勝利でもいいと思っているので、勝ちに徹してとにかく勝つことを考えたいと思っています。
――相手と向き合って恐怖心はないですか?
殴り合うことに対する恐怖心は全くないですね。相手と向き合うのは楽しみです。ボクシングはただ殴り合うだけでなく、その中で駆け引きとか技術とかがあるので…今はそれが楽しいという感覚に変わっていっていますね。
――“怪物”や“モンスター”という井上選手の通称はいかがですか?
(怪物は)最初のプロ入りの会見のときに大橋会長に言われたんですよ。そのときはビックリしましたね(笑)。最初は正直言って、好きじゃなかったんですが…(笑)、今は慣れてしまったというか、そういうふう(怪物)になれるように頑張ればいいかなって思っています。
――ボクシングを始めたきっかけは?
小学校1年生くらいのときですね。父がボクシングをやっていたのを見て始めたんです。詳しいことはあまり覚えていないんですが、楽しかったこともつらかったこともありましたね。でも、楽しかったから続けてこられたんだと思います。父は小さいころは厳しかったというか、ものすごく熱かったです。プロ入りは自然の流れでしたね。
――父・真吾氏は、父親兼コーチですが、どちらの存在が大きいですか?
うーん、やっぱり父親って方がでかいでしょうか? どうなんですかね。実はあまり分けて考えていないんです。ジムに来たら瞬間にコーチですし、練習が終われば普通の父ですし、そんな感じで自然に見ています。
――家族に対しては今、思うことは?
父はもちろんですが、アマチュア時代から家族にはずっと支えてきてもらっているので、今度の試合に絶対に勝って、ベルトを見せたいですね。
――ボクシングは井上選手にとって何?
そうですね、“人生”って言ってもいいと思います。ずっとやってきて、これからも人生賭けてやっていくものです!
――試合を見てくれる方へメッセージをお願いします。
自分が試合を終えて“勇気をもらった”って言われることが一番うれしいです。そういう“勇気”を与えられるような試合をしていきたいと思っています。ぜひ、僕がチャンピオンになるところを皆さんに見てほしいですね。スピードを生かしたボクシングを見てほしいです。
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