WOWOWプライムで4月27日(日)に放送される「ドラマWスペシャル パンドラ~永遠の命~」の記者会見が4月15日に行われ、主演の堺雅人、脚本の井上由美子、河毛俊作監督が登場した。
「パンドラ」は連続ドラマシリーズとして'08年から放送が始まり、がんの特効薬をテーマにした第1弾では三上博史、遺伝子組み換えをテーマにした第2弾「―飢餓列島」('10年)では佐藤浩市、自殺防止の治療法をテーマにした第3弾「―革命前夜」('11年)では江口洋介が主演を務めた。
今作はシリーズ最新作で、“クローン技術”をテーマに命の尊厳を壮大なスケールで描くスペシャルドラマ。クローン技術の革新的な発見をした医学者・鈴木元(堺)は、倫理上問題視され大学の研究室を追われる。7年後、町医者となった鈴木は、行方を捜していた田代めぐみ(伊藤歩)が亡くなったことを知る。さらに、彼女の息子・新児(高橋來)は自分がつくったクローンなのではないかと察し、めぐみの妹・なつみ(尾野真千子)と共に、新児の面倒をみることになる。
生殖治療専門の医学者で主人公の鈴木を演じる堺は、「今までこのドラマに携わってきた方々が本当に愛して誇りを持って続いているシリーズに参加させていただくことで、うれしい思いと同時に責任感と、新しい風を吹き込めたらいいなという試みを持って参加しました」と心境を明かした。そして、作品について「(台本を読んで)良い意味でシンプルなストーリーなんじゃないかなと思いました。神話のような、寓話のような。毎回、扱うテーマは違いますけれども、構想は似ているような感じはしていたので、あまり難しいことは考えずに、沸き起こる世界にそのまま身を浸していればいいかなと思いました」と語った。
また、河毛監督と初めて仕事をしてみて「河毛さんはよほどのことがないと撮り直しがなくて、『もし、やってて気持ち悪かったらご本人からおっしゃってください』とおっしゃるくらいの方でした。なので、ペースをつかむのに時間がかかりました。でも、やってみると頭で細かいプランを考えてやるというよりは、その場の空気をちゃんと感じて、そこで起こる衝動に身を任せてっていう、役者の基本みたいな醍醐味をあらためて教えていただきました。テイク1というのがすごく刺激的でした」と、学んだことが多い様子を見せた。
一方、出生から2歳まで住んでいた兵庫・神戸でロケが行われたことについては「0歳から2歳まで住んでいた団地がまだ残っているという話を聞いて、撮影の合間に行かせていただきました。生まれた土地で撮影することができて、ありがたい経験でした」と感慨深げ。
さらに、「クローンってよくわからないんですけど、(劇中で)6歳の自分と出会う設定ですから、6歳の自分のアルバムを見てみたんですよ。そしたら特に戻りたくないなって、面倒くさいだけだと思って(笑)。でも、6歳の自分にもし会ったら『苦手な白身魚が大人になったら食べられるようになります』ってことを教えてあげたいです(笑)」とほほ笑んだ。
最後に堺は「タイムリーな再生医療を扱った作品になっています。テーマに興味のある方もそうでない方も、本当に気軽に見られる、そして考えさせられる大人のドラマになっていると思います。どうぞお楽しみにしておいてください」とメッセージを送った。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)