フジテレビは、松本清張の小説「死の発送」(角川文庫刊)を、向井理主演でドラマ化(5月30日(金)夜9:00放送)することを発表した。「死の発送」が映像化されるのは今回が初めて。
松本清張作品初挑戦の向井が演じるのは、出版社で働く週刊誌記者・底井武八。編集長の指示で追跡していた横領事件の前科者の元官僚が殺されたことから、事件は横領事件から殺人事件へと発展。底井は独自の調査と推理で真相に迫っていく。
底井の同僚・津村亜紀を演じるのは、向井とは初共演の比嘉愛未。スクープ獲得に執念を燃やす取材方法に反発していたものの、底井と共に事件を追ううちに、編集長が事件の追跡を指示した真意を知ることになる。そして2人の上司である週刊誌の編集長・山崎治郎を演じるのは寺尾聰、物語のキーとなる“競馬馬”の厩舎主であり調教師・西田隆三を寺島進、その馬主で代議士・立山寅平を大杉漣が演じる。
物語は、岩手の林の中で発見されたトランクに詰められた男性の絞殺死体が見つかるところから始まる。驚くべきことに、トランクを発送した男の似顔絵は殺された男の顔に酷似していた。一体誰が犯人なのか。そしてなぜ死体を東京から岩手まで発送する必要があったのか。不可解な状況とともに深まる謎を底井らが追う。
向井は「推理ものは全く初めてだったのですが、松本清張の原作(1961年発表)を現代風にアレンジしているということもあり、状況などを説明するせりふが多くて大変でした。いろいろな情報が組み合わさって真相に近づいていくという謎解き部分を、見ている方に分かってもらえるよう演じたつもりです」と真摯に語る。現場では「寺尾さんと初めて共演させていただきましたが、本番以外ではお芝居のことや、今までのご経験などをたくさん話してくださり、とても影響を受けました」と活気ある現場の様子を伝えた。
寺尾は「みんな一生懸命作っています。初共演する向井さんと比嘉さんと、撮影は楽しく気持ちよく進んでいます。自分が先輩たちから教えてもらってきたことを前途有望な若い役者たちに伝えられるのが幸せに思います」と語り、撮影以外でも向井や比嘉と多くの時間を過ごし、さまざまな経験を伝えているようだった。
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