7月のフジテレビ“月9”が「HERO」に決定した。'01年に連続ドラマとして大ヒットし、'06年のスペシャル版の放送を経て、'07年には劇場版が公開。木村拓哉演じる型破りな検事・久利生公平を中心に描かれる個性的な城西支部のメンバーの群像劇が話題を呼んだ。このフジテレビの誇る同作が開局55年目にあたる'14年に、“月9”ドラマとしてよみがえる。
今回、パワーアップした城西支部の顔ぶれが発表された。見た目も考え方も型破りで、見えるものだけでなく、見えていないものをも見据えることのできる検事、久利生公平はもちろん木村拓哉。まずは現場に駆けつけ、自分の目で見て、考える姿勢は13年たった今も一切変わることがない。久利生公平と新たに向き合うことになった木村拓哉は「お久しぶりです。2014年再び城西支部に帰ってきました。よろしくお願い致します」と語った。
そして本作のヒロインで、久利生検事に振り回されながら次第に成長していく事務官役、麻木千佳役には北川景子が決定した。そのたたずまいから、城西支部でも担当になってもらいたい事務官人気No.1。だが美しい容貌とはうらはらに言葉遣いの端々に粗野な部分が現れる。そんな一面にすぐに気づいた久利生は千佳が検事になる前、普通の人生を歩んできていないはずとにらんでいる。木村拓哉との共演は'10年の“月9”「月の恋人~Moon Lovers~」以来4年ぶり。北川景子は「('01年の『HERO』放送時)受験勉強中であまりテレビを見られなかった時期だったのに、『HERO』の断片的な記憶があるということはそれだけ世の中に認知されていた作品なんだなとあらためて思いました。ヒロインということよりも久利生さんの事務官としてサポートできたらと思っています。純粋に役として作品の中で息づくことができたらと思います。今回から参加した人が+αの部分を担わなければいけないと思いますので、新しい風を吹かせられたらと思います」と城西支部へ新加入した現在の心境を語った。
城西支部に勤める検事たちも一新。杉本哲太演じる田村雅史は、上昇志向が強く結婚相手も仕事のためを思って選ぶような人間。支部の最年少であり将来を期待されるルーキー検事、宇野大介役に濱田岳。千佳に思いを寄せており、いつも憧れのまなざしで千佳を見つめている。検事として紅一点の、美貌と大人の魅力にあふれる馬場礼子役に吉田羊。42歳バツイチで、田村とはことごとく反目する。そんな一筋縄でいかない人間ばかりをまとめていく強面の城西支部部長、川尻健三郎役には松重豊。普段は強面で渋く決めているが、感情が高ぶると暴言を発しては即座に後悔する気の小ささが特徴。元城西支部部長の牛丸(角野卓造)に続いて川尻も久利生の想定外の行動に頭を悩ませている。
また、前シリーズからのメンバーも登場。小日向文世演じる事務官、末次隆之は13年経った今も相変わらずのそのとぼけっぷりで皆にツッコまれている。八嶋智人演じる事務官、遠藤憲司は独身のままで、合コン好きは健在。城西支部随一のツッコミ役として、担当の田村をはじめ相変わらず小気味よいツッコミを随所に入れてくれる。また、正名僕蔵演じる城西支部の警備員・井戸秀二は、今回、幸せな結婚を果たした担当事務官となり、一人身の馬場検事に容赦なく仕事を振られてしまう。そして、故・児玉清が演じていた鍋島利光もせりふ内に残る形で登場する。亡くなった元次席、鍋島利光の後を引き継いで東京地検本部次席検事の任に就いたのが牛丸豊、演ずるは角野卓造だ。強いものに巻かれる体質や気の小ささは相変わらず。だが城西支部部長時代以来、久利生のことをいざというときには支え続けている。
久利生の行きつけの店「St.George's Tavern」で、まさかこれはないだろう、というものまで「あるよ」の一言で作ってしまうマスター役の田中要次も登場する。他にもおなじみのキャストが今シリーズにも出演する可能性があるという。
第1回で久利生が担当することになるのは居酒屋での傷害事件。被疑者が15年前に起きた宝石強盗事件の犯人である可能性が出てくる。しかも時効成立3日前ということで世間の注目を集めることに。しかし久利生はいつものやり方を一切変えることなく、まずは現場検証を開始する。果たして久利生は事件の真相にたどり着くことができるのか。
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