6月1日に、日本初となる犬のためのチャンネル「DOGTV(ドッグティービー)」が開局した。“犬好きの人間が見る”のではなく、主に留守番をしている“犬が見る”ためのチャンネルだ。部屋の中で留守番をしている犬は、寂しさからストレスを抱えており、飼い主も罪悪感を持っているケースが多い。そんな双方の不安を解消するために生まれたのが「DOGTV」だ。
獣医師や動物行動学者らの研究を基に、犬の視覚や聴覚の特性、生活サイクルに沿ったプログラムが放送され、その内容は大きく3つに分けられる。行動が活発になる時間帯に流れる映像は、カラフルなアニメなど犬たちの好奇心を高める効果のある「アクティブ」。昼過ぎからは、犬がストレスを感じがちな“雷の音”など日常の生活音に慣れさせる「教育」。夜や明け方には、きれいな風景やゆったりした音楽で犬たちを落ち着かせ癒す「リラクゼーション」。犬の習性に合わせ、2~5分の時間ごとに番組内容が切り替わる。
実際に私たち人間が「DOGTV」の映像を見ると少し赤みがかっていたり、色彩が薄かったりするのだが、それは犬の視覚に合わせているからだそう。犬が登場する映像だけでなく、犬目線で草原を走り回る映像もあり、見る犬が感情移入しやすくなっている。また、番組内で流れる音楽はクラシックが多用されており、ジャズやポップスなどは犬が不快に思うケースがあるため控えている。
現在では、留守番をする犬たちのストレスを解消するために、犬のデイケアやペットシッターを利用している飼い主が多いが、今後は「DOGTV」をつけて出かける飼い主も増えそうだ。
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