'15年の大河ドラマ「花燃ゆ」で、主演の井上真央が演じる文と強く関わり合い、長州藩を動かした3人の武士の配役が発表され、会見が行われた。文の兄で、松下村塾で尊王攘夷を説いて多くの門人を育てた吉田松陰に伊勢谷友介、奇兵隊を創設し長州藩を倒幕に方向付けた高杉晋作に高良健吾、文の夫となる久坂玄瑞に東出昌大がそれぞれ演じることが決まった。
同作は、吉田松陰の妹で、幕末から明治にかけ動乱の時代を生きた女性・文の生涯を描く。長州で生まれた文は、松下村塾の塾生たちにかわいがられ、後に塾生で長州藩士の久坂に嫁ぐ。しかし、禁門の変で久坂は自決し、文は毛利家に仕えて嗣子・元昭の子守役に。その後、亡き姉の夫であった群馬県令の楫取素彦の元へ嫁ぎ、名を美和子と変えて、華族の妻として生きていくこととなる。
伊勢谷は吉田松陰を演じるにあたり「僕自身、吉田松陰をすごく尊敬しています。高杉と久坂というものすごい才能があった2人に何かを与えた人物で、その“何か”というは今の時代にとても重要なものだと思っています。今現在を生きる人たちは、変化しないとどうしようもないという時代にきています。その時代を動かす時に自分の命をどう使うか。彼の言葉じゃないですけど、 狂う事で世の中を変えていける…そんな男を表現できたらなと思っております」と意気込んだ。
高杉晋作を演じる高良は「以前、井上真央さんとは朝ドラ('11年「おひさま」)で夫婦役をやらせていただいたので、今回のお話をいただいたときは跳ねるようにうれしかったです」と喜びをあらわにするも「この前東出君と飲んでいて、その時に『2人で萩に(高杉と久坂の)お墓参りに行こう』って言ったんですけど、この前家族と山口県に旅行に行った時に行ってきてしまいました(笑)」と突然の告白。驚く東出に謝罪した。また萩に行ったことで「萩からいろんな人が出て来た理由は『誰から学んだ』とか教育なんだなと思いました。萩という町で、高杉晋作が生まれて何を感じたかを少し感じました。もっと勉強していろんな高杉晋作が見られるように頑張ります」と語った。
久坂玄瑞役の東出は「もともと歴史が好きなので、今ここに座ってすごく背筋が伸びる思いです。久坂玄瑞という人物は、その若さで覚悟をもって物事にあたれた素晴らしい人物。(僕も)この役をやらせていただくにあたって覚悟を持ってできればと思います。松下村塾でも双璧と呼ばれた高杉晋作と久坂玄瑞、僕が高校生の頃からモデルのカリスマとしてずっと背中を見ていた伊勢谷さんが演じる吉田松陰。このいろんな空気に乗りつつ、さらに化学変化を起こして(「花燃ゆ」が)大作になればうれしい。その一翼を担えれば」と作品への意欲を見せた。
3人を前にした井上は「本当に心強いの一言です。そして、また女性にうらやましがられるだろうなと思います。 伊勢谷さん、高良君、東出さん、さらに大沢たかおさん、またさまざまな志を持った藩士を演じる方々が、きっとこれからたくさん加わるだろうと思うと、どんな現場になるのかなと思いますし、今聞いていても本当に和やかな現場になりそうでとても楽しみです」と喜びのコメント。また、「吉田松陰先生、またそのお弟子さんたちをはじめ、皆さんの魂や生き方を、文がどう受け取りどう受け継いでいくのか、そしてどう激動の中を生きていくのか。視聴者の皆さんのエネルギーにしていただける作品になったらいいなと思っています」と意気込みを話した。
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