「ぼくらのへんたい」「恋につきもの」のふみふみこの同名コミックを原作を「うそつきパラドクス」「ちょっとかわいいアイアンメイデン」の吉田浩太監督が実写化した映画「女の穴」が、7月2日(水)に邦画史上初の試みである劇場映画(6月28日土曜より先行ロードショーあり)、DVD&BD、VOD、テレビ放送で全メディア同時公開される。人間との子供を作りたいと男性教師にせまる宇宙人女子高生と、ゲイの中年教師を偏愛する優等生の物語を描いている。この2つの物語でW主演を務めるのが、本作が映画初出演となるグラビアアイドルの市橋直歩と石川優実。
高校卒業も迫る冬。生徒たちが集まり、卒業アルバム製作委員会が開かれる。生徒の中には鈴木幸子(市橋直歩)、まじめな萩本小鳩(石川優実)、チャラい取手衛(布施紀行)らがいる。担当するのは教師の福田(小林ユウキチ)。その外には取手に思いを寄せる教師の村田(酒井敏也)がのぞいている。福田は鈴木と卒業アルバムの件で打ち合わせをしているが、彼女の【穴】みたいな目が何だか怖い。しかし彼女は福田に持ちかける。「私と子供を作ってくれませんか?」。聞けば自分は宇宙人で、地球人との子供を作るよう命じられているという。据え膳くわぬは…と待ち合わせのミカン畑に向かい、セックスをする。そこで福田が分かったのは「ああ、こいつ、人間じゃないわ」。その後、子供を作るために何度セックスをしても、鈴木の目は【穴】があいたままで…一方、男子生徒・取手に思いを寄せる村田は、夜の教室で取手の机を(性的な意味で)愛でるのが日課。しかし、その日課を萩本小鳩に見つかり、以来彼女の【豚】として調教される日々。苦しむ村田の表情を見ると、小鳩は喜ぶ。そんな毎日に耐えかねて村田は小鳩を拒否するが、彼女の村田への狂おしいまでの想いは、【鬼】となって、暴走を始めていた…という物語。今回、石川とW主演を務めた幸子役の市橋直歩にインタビューを行った。
――映画初主演の心境はいかがでしたか?
お話を頂いたときは“主演”ということで、とてもうれしかったです。すごく面白いストーリーだと思ったので、出演するのが楽しみでした。
――22歳にして女子高校生の役でしたね!
私の高校時代もセーラー服だったので、懐かしかったです。撮影に現役高校生が参加していたわけではないので、そんなに違和感はなかったかと思います(笑)。
――「自分は宇宙人」と名乗る役でもありましたが、演じてみていかがでしたか?
初めは「宇宙人ってどんな感じなんだろう? ロボットみたいな感じなのかな? もうちょっと天然みたいなイメージなのか…どういう風なのかな?」と考えて、台本を読んだ段階ではロボットみたいな冷たい感じで演技しようと思っていたんですけど、監督さんから「なんとなくかわいらしい感じで」と言われたので、撮影が始まると意識していたのはまばたききをしないくらいでした。喜怒哀楽を表情に出さずにせりふを言うことが難しかったですね。
――舞台には結構出られているようですが、映像は3作品目ですね。違いはありましたか?
映画の現場はすごくピリピリしていて、怖いんじゃないかっていうイメージを勝手に抱いていたのですが、実際は和気あいあいとした現場だったので、楽しんでできました。
――そんな映画「女の穴」はどんな作品ですか?
二つのお話がうまく一つにまとまっているところがすてきな映画です。その二つのお話とも、笑えるところと切ないところがあって、エッチなシーンもあるんですけど、女性にも見やすい映画になっていると思います。
――そんな中で一番見てもらいたいシーンというと?
福田先生と釣りをしたりするデートのシーンです。先生とは何度も会っているんですけど、このシーンの辺りで先生との距離が縮まっている感じがうまく出せているんじゃないかと思います。撮影が12月の栃木で行われたので、とても寒かったシーンでした。
――ご自身の濡れ場に関してはいかがでしたか?
キスシーンすら初めてのことだったので、最初はどう演じていいか想像できなかったのですが、恥ずかしいということはなかったです。出来上がりを見てもエロすぎない、ポップなところもあるちょうどいいバランスのシーンになっていると思います。
――小鳩(石川優実)の濡れ場はどう思いましたか?
そちらの方が自分が出ていない分、客観的に安心して見ていられましたね(笑)。撮影現場ではそのシーンを見ていなかったのですが、台本は読んでいたので、想像はたくさんしていて。実際に見てみたら、幸子とは違って感情を発散する演技だったので、楽しそうだなと思いました。
――今後の目標は?
これからもっと演技を勉強して、蒼井優さんや池脇千鶴さんのような、どんな役もできる中で、かわいらしいという本人らしさが残っている演技ができる女優さんになりたいです。変わっている役を演じたら面白いと思うので、殺人犯とか重病人を演じてみたいです。
――最後に映画のPRをお願いします
「女の穴」は“面白さ”“青春”“恋模様”“エロ”といった不思議なバランスの上に成り立っている作品です。男女ともにたくさんの方に見ていただきたいです。
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