黒川芽以が台湾女優にとっておきの変顔を伝授!

2014/07/11 07:00 配信

映画

訪れた台湾の名所の景色がどこも素敵だったと話す黒川芽以

日本と台湾の合作映画「南風(なんぷう)」が、7月12日(土)から東京・シネマート新宿ほか全国で順次公開。

同作品は、年下の女性に彼氏を奪われた傷心の雑誌編集者・風間藍子(黒川芽以)が、取材で訪れた台湾をガイド役の少女・トントン(テレサ・チー)と自転車で旅をするロードムービー。藍子は、自転車で台湾のさまざまな観光名所を巡り、そこで出会った人々と交流する中で自分自身を見詰め直していく。ほぼ全編が台湾で撮影され、ノスタルジックな雰囲気が人気の「九份(キューフン)」や台湾三大観光地の一つで風光明媚な景色が楽しめる湖「日月潭(リーユエタン)」を訪れるなど、約500kmに渡るサイクリングロケを敢行。

今回、主演の黒川芽以を直撃し、台湾で行われた撮影の裏話や見どころなどを聞いた。

―― 一人で外国を取材する藍子を演じた感想は?

最初の3日間以外は、撮影現場に日本の役者さんがいなくて、役者として話し合う相手がいないのはとても大変でした。でも、そんな状況が藍子の環境とすごくリンクしていて、彼女の感情をどんどん理解できるようになり、「(無理に作り込まず)そのままでいいんだ!」って思ったんです。夜一人で台湾の街を歩いている時でも、「藍子もこうやって一人でホテルから出て、散歩しながら日本でのことを考えていたんだろうなあ」と感じたりすることも。楽しいことや大変なこともありましたが、藍子の感情とリンクできたからこそ、本当に思い入れのある作品になりました。

――台湾での撮影はいかがでしたか?

海外での撮影は初めてだったんですよ。いつもテレサちゃんと旅の途中で出会うユウ役のコウ・ガさんと3人で一緒に過ごす時間が多かったのですが、二人が台湾の言葉で話をしているので、コミュニケーションを取るためにジェスチャーと片言の英語でなんとか会話に入っていきました(笑)。そんな言葉の壁もある中での撮影は大変でした。

―――自転車でかなりの長距離を移動されていましたよね?

もともと体を動かして汗をかくことが好きですし、自転車で爽快に走るのも好きなので、自転車で移動するシーンの撮影はすごく楽しめました。でも、日差しが厳しく、じめじめとした暑さは体力的に厳しかったですね。それに加えて、景色を一緒に撮るために遠くから撮影するので、かなりの距離を何度も走らなくてはいけなくて…(苦笑)

――劇中でさまざまな観光名所を巡られていましたが?

どこもすごくすてきで、作品の中で景色を見ている時のリアクションは、本当に素のリアクションなんです! ただ、一つ心残りだったのは、たくさんの屋台が並んでいて、夜になるとちょうちんの明かりがきれいなことで有名な九份での撮影が昼間だったことです。ちょうちんの明かりがついた景色が見られなくてもったいなかったですね…(泣)

――撮影の合間はどのように過ごされましたか?

台湾はマッサージ屋さんがたくさんあったので、撮影が少し早めに終わった時はマッサージに行っていました。日本の半額くらいの値段なんですよ! 足つぼマッサージは、自転車に乗る今回の撮影にちょうど良かった(笑)。また、劇中で使っているカメラは、自分のカメラを使っていたので、合間に台湾の風景を撮っていました。あと、食べ物がすごくおいしくて、マンゴーのかき氷と小籠包(ショーロンポウ)をかなりの頻度で食べていました(笑)。お店のメニューに小籠包があれば必ず注文していましたね。

――撮影中の裏話を教えてください!

藍子がトントンの写真を撮っている時に、トントンが変顔を披露する場面があるのですが、実はわたしが仕込んだ変顔なんです!(笑) 台本には、“変な顔や変なポーズをする”と書かれていたのですが、実際にテレサちゃんがやってみるとかわいくなってしまって…。そこで、わたしが「こういうのは、どう?」って変顔を見せたら、監督が気に入ってくれて採用されたんです。

――最後にメッセージをお願いします!

台湾に興味がある人にとっては台湾の名所を知ることができますし、サイクリングが好きな人も楽しめる内容に仕上がっていると思います。また、藍子のように30代手前で少し立ち止まって考えている人たちにも、すごくピッタリな作品です。自分を大きく変えるのは簡単にはできないことですが、海外を旅すると大きな刺激や影響を受けることが多いので、この作品を見て一緒に旅をした気持ちになってもらいたいです。