7月クールのドラマが次々とスタートする中、木曜日の夜には“大人の恋”を描いた2作品の恋愛ドラマが放送される。放送中の「同窓生~人は、三度、恋をする~」(TBS系)は、柴門ふみの人気コミックをドラマ化。40歳を迎えた男女4人が中学校の同窓会での再会をきっかけに、恋に落ちていく恋愛ドラマだ。7月17日(木)スタートの「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(フジ系)は、夫を送り出した後、別の男性と恋に興じる“平日昼顔妻”と呼ばれる主婦たちを描く不倫ドラマ。恋のタイプは異なるも、2作品とも大人になって恋が再燃する内容になっている。そんな“大人の恋”が生まれる心理について、恋愛カウンセラー・木田真也氏に話を聞いてみた。
「同窓生―」では、クリーニング店を経営する主人公・健太(井浦新)が、中学校の同窓会で、当時付き合っていた彼女のあけひ(稲森いずみ)と再会し、恋に落ちていく。確かに“同窓会がきっかけで彼女または彼氏ができた”というのはよく聞く話だが、なぜ恋が生まれるのだろうか?
木田氏によると要因は3つあるという。「一つは同級生ということで、互いの共通点や深い情感を共有できるから。二つ目には、青春を一緒に過ごした仲なので、恋のハードルが低くなっている。3つ目には、当時の恋愛が“未完了”で中途半端に滞っているケースが多く、大人になって異性へのアプローチが分かった今、その思いを果たそうとするからなんです」と分析する。健太とあけひの当時の仲も、好きだったにもかかわらず健太が自分の都合であけひを振り、恋が“未完了”な形で終わってしまう。そして、再会した今、あけひは結婚している身でありながら健太にアプローチをかけるのだ。
また「同窓生―」では、松岡昌宏演じるプレーボーイ・遼介やあけひが結婚していながらも恋に落ち、「昼顔―」でも、パートで家計を助ける普通の主婦・紗和(上戸彩)が、偶然出会った教師・北野(斎藤工)に引かれていくなど“不倫”が展開される。そもそも家庭を壊すかもしれないという危険を冒してまで、不倫をしてしまうのはなぜなのだろうか?
木田氏は「『夫との生活に刺激がない』や『女として枯れたくない』という理由で不倫する主婦の方がいます。でも、不倫の根本的な理由は“寂しさ”にあります。『子供のころに両親にかまってもらえなかった』や『学校の先生に傷つく一言を言われた』など、何かしら心の奥底に過去の傷があり、それが“寂しさ”につながっているのです。だから本人が自覚しようがしまいが、不倫に走ってしまうのです」と話し、単なる“寂しさ”によるものではないという。ドラマでは、夫に相手にされず北野に引かれていく紗和だが、もしかすると紗和にも“心の傷”があるのかもしれない…。
木田氏による恋愛心理学の観点も踏まえて、今クールの木曜夜に放送しているこの2作品で“大人の恋”に酔いしれてみてはいかが?
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)