毎週月~金曜の朝に日本テレビ系にて放送中の「スッキリ!!」で、水曜日の人気コーナー「スッキリ!!商品開発部」から生まれた日本テレビの男性アナウンサー3人によるユニット・アナサー男子三人衆が7月23日に「俺たちの、『理不尽』」でCDデビューし、メンバーの森圭介アナ、藤田大介アナ、青木源太アナと、プロデューサーのヒャダインこと前山田健一が記者会見に登場した。
昨年10月、「スッキリ!!商品開発部」で突如発表されたこのプロジェクト。それからレコーディングや振り付けの練習を経て、7月23日の生放送でついにデビュー曲を披露した。放送終了後に行われた会見では、取材に訪れた記者たちを前に「こんなに沢山いらっしゃるんですか?」「わざわざ日本テレビ社員のためにお時間を割いていただいて…」など、メンバー三人は恐縮しきりだったが、この企画や楽曲に対する思いなどを熱く語った。
――デビューまでの道のりを振り返って下さい
森「長かったですね。我々に知らせない状態で企画が始まって、『本当にやるのか』っていうスタートだったので。きょうの本番のイントロが鳴る直前までずっと嫌だったんです。アナウンサーの本分ではないことをやるのが恥ずかしいし、みっともないし…。ミュージシャンやタレントの方と一緒に仕事する機会があるが故、なぜ自分たちがステージにいるのかっていう『場違い感』をずーっと感じながらやっていました」
藤田「スタジオで発表された瞬間は、何が何だかわからなかったですね。自分が進行していて、別の方が(この企画を)やると聞いていたので。この三人でデビューすると聞いた時は、『テレビの世界で華やかに歌っている方々と同じステージに立つことになるのかな、いやそんなの絶対無理だ!』と思って、ニヤニヤ笑いしていました。気持ちを切り替えられたのは、「(宣材写真のころの)痩せてた自分に近づけるな」と思ってからですね(笑)」
青木「仕事と仕事の合間に、歌やダンスの練習をしていたので、やってる途中で「自分は何でこんなことしているんだろう」って思う瞬間も時々ありました。たとえば、僕は宮内庁の記者もやっているので、皇居で取材して、その後歌の練習をして、その後また国立競技場へ取材行ったり…みたいな(笑)。でも、アナウンサーの本分ではないかもしれないですけど、アナウンサーでしかできない経験だと思えたので、楽しかったです」
――今回の曲はどんな思いで作りましたか?
前山田「最近は30~50代で歌える曲が本当に少なくなってしまって、歌番組でも80~90年代のものばかり流れていたりという現状があって。そうして『新しい音楽はサラリーマンが聞く音楽じゃない』という風潮が出来ていたんですが、皆さん音楽が好きなことには変わりないし、音楽に自分の思いを投影させるのは変わらないと思うんです。そんな中で今回『サラリーマンの現実に寄り添えるような曲を作りたい』と思ったとき、サラリーマンである三人なら、(サラリーマン特有の)理不尽さとかは伝わりやすいんじゃないかと思ってオファーさせていただきました」
森「歌詞はヒャダインさんが我々から引き出してくれた言葉になってるんですけど、このプロジェクトをやっていく中で自分の言葉になっていくというか。今まで言えなかったことが歌詞を通じて少し言えた部分はありました」
前山田「三人にインタビューして、心の内をさらけ出していただきました。三人の気持ちに土足で踏み込んで、そこから見えたものを全国民に見せるというすごく不躾なことをしてるとは思うんですが、やっぱり僕では思いつかないような悩み、苦労、喜びをたくさん持っているなと感じたので、本当に三人のおかげで(サラリーマンに向けた)歌詞を書くことが出来ました。同じような悩みを持つ人たちが共感してくれたら一番うれしいですし、おこがましいですがそこから三人の中で何かが開けてくれたらいいなという思いもあります」
――歌詞の中で一番共感する部分は?
青木「タイトルの『理不尽』と書いて『プライド』と読むところですね。サラリーマンは自分のやりたいことだけ出来るわけではなくて、上の人から『これをやれ!』と言われたり理不尽に感じることもあると思うんですが、その理不尽なことを仕事として全うしていくために何が必要かと思ったときに、『あ、プライドだ』と思ってしっくり来ましたね」
藤田「二番の『今は今で 今を楽しんでる』ってところですかね。どんな状況下に置かれても、『今を楽しもう』っていう気持ちが自分の希望に繋がるんじゃないかなと思います。そこからサビのフレーズに繋がりますけど、サビのフレーズはこれからの仕事をやっていく上でも魂に響いてくるものだなと思います」
森「いっぱいあるんですけど、タイトルの『、』がいいなと思っていて。『俺たちの、理不尽』っていう、一瞬理不尽だと感じてもそれを呑み込むまでの『間』が込められているなと。『理不尽』と『プライド』が表裏一体なのはわかってるんですけど、あそこで飲み込んだあたりが『「サラリーマンっぽいな』と思って、さすがヒャダインさんわかってらっしゃるなと(笑)」
――カップリングの曲は朗読ですが、そちらはいかがでしたか?
森「もうめちゃくちゃ楽でした! 朗読ならいつでもやりますよ。もうノビノビやりましたね」
藤田「場数なんですかね。マイクを持ってナレーションする機会も多いですけど、歌は初めてなので」
森「ただ、本職だからこそ『本職でこんなもんか』と思われるのが一番マズいですね」
青木「この前アナウンス部に戻ったら、歌ではなくて朗読の部分を大音量で流してたんですよ(笑)。その時(メンバーの中で)たまたま僕だけアナウンス部にいたんですけど、自分の朗読を先輩アナウンサーが聞いてるんですよ。これはもう地獄でしたね(笑)」
――今後の野望を聞かせてください
青木「会社のお偉いさんから『大風呂敷広げるな』と言われているので、ちょっと言えません(笑)」
藤田「アナウンサーとして、聞いてくれる方に曲を通じてメッセージを送っていけたらいいなと思います」
森「アナウンス部長との成果申告面談にこれを伝えるということで(笑)。『2014年度はあの年ね』と思ってもらえるように」
前山田「終わらせようとしてませんか? (この企画は)2014年の出来事では終わらせませんよ!? 僕のプランでは有線とかでジワジワ火が着いて、2016年くらいにドンと。まだまだここからスタートですよ」
藤田「でもこっから一対一で伝えていくっていう…」
森「よく前向きでいられるね~(笑)」
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