こんな福士蒼汰は見たことがない! 血みどろデスゲームで笑顔が消えた!!

2014/07/27 22:23 配信

映画

三池崇史監督は「手応えを感じてます」と自信満々(C)2014「神さまの言うとおり」製作委員会

シリーズ累計220万部突破した人気漫画「神さまの言うとおり」(原作=金城宗幸、ART=藤村緋二)。昨年11月に、三池崇史監督、福士蒼汰主演で実写映画化が発表され、約半年経った6月15日にクランクインした。盛り上がりを見せる撮影現場での取材レポートをお届け!

同作は、ある日突然、命を賭けた謎のゲームに巻き込まれる高校生たちの混乱や恐怖を描いたもので、映画版では原作にはないオリジナルのゲームも描き、原作ファンも楽しめるストーリー。福士のほかには、山崎紘菜、神木隆之介、染谷将太、優希美青らが出演する。

7月頭、撮影スタジオに登場したのは圧倒されるほどの大きな古城。壁や柱の細部まで作り込まれているセットには、たるや巨大な歯車、枯れ木などが配置され、廃墟っぽくもあり、どこか異次元空間的な雰囲気。そのシーンで撮影されていたのは“誰かが必ず死ぬという死のカンケリゲーム”。理不尽に、次々と命を懸けたゲームを強いられ、精神的に追い詰められていく難しいシーンの連続に、現場ではピリッと張り詰めた緊張も感じられた。

この作品の主人公で、退屈な日常にうんざりしている高校生・瞬を演じる福士。原作を読んだ感想を「自分もゲームの中にいるような感覚になって。俺だったらこうする、って、結構作品の中に入り込んで読んでいた」と明かす。今回、その世界を演じることになったが、瞬の役どころは“なんか微妙な役”と表現。「普通の人なんですけど、『よくいる人』には含まれない部類なのかなと思っています。次々と起こることに対して、びっくりはするんだけど、でもその中にはどこか、うれしさや生き生きする部分も持っていたりして。生きがいになったり、絶望したり…結構、何も考えてなさそうですごく色んな事を考えてると思うんです」と分析するも、「どこまで表現、表情に出すかってことがすごい難しくて、監督と相談しながらやっていきたいです」と日々、葛藤しているよう。

また、瞬の同級生で幼なじみの秋元いちかを演じる山崎は、「悪の教典」('12年)に続き、三池作品に出演。「ヒロインという大きな重要な役を頂いたんですけど、ヒロインっていうことを意識するんじゃなくて、秋元いちかという役と真摯に向き合っていきたいです。(いちかは)正義感の強さっていうか、気持ちの強さをすごく持ってる子だと思うので、そこを表現できたらいいな」と意気込んだ。

一方、この作品で“異質さ”が際だつ存在ともいえる天谷武を演じるのは神木。人に危害を与えることに快楽とし、「人を殺してみたかった」とほかの生徒を手にかける危険人物。原作は「ちょっと怖かった」という神木だが、「今の現実の中で、それぞれがどう生き抜いていくか。 “動物的な”生きる本能みたいなものをすごく感じました」とその世界観を読み解く。さらに、天谷という人間像については「意外と普通の人間です。普段、みんなが理性で抑えている“闇”を、天谷は自由に、ただただ素直に追求しているような人間だと思いますね。だから、悪者でもなく…瞬と同じジャンルなのですが、同じくくりの中の正反対っていうようなイメージなのかな」。

 今作は三池監督の代名詞とも言えるバイオレンス系の作品。現場では熱の入った指導があるかと思いきや、三池監督は「(福士ら若手俳優たちは)演出をもうあんまりしない方がいいなっていうふうに思わせてくれる。それをこうしてくれ、ああしてくれ、こういう表情で…、って指示を出すのはもう我々のすべき仕事じゃなくて、自由に表現する場所を作る、っていうのが自分の仕事だろうな」と語り、「本当にいいメンバーが集まってくれたので、手応えを感じてます」と映画公開が待ち遠しくなるコメントで締めくくった。