8月29日から31日(日)までの3日間、山梨・山中湖 交流プラザ きららにて行われている野外ロックフェスティバル「SWEET LOVE SHOWER 2014」。ことしも豪華な顔ぶれがそろった同フェスの、初日の模様(後半)をリポートする。
夕方に差し掛かるタイミングでLAKESIDE STAGEに登場したのは、日本ロック界のレジェンド・矢沢永吉。熱烈なファンによる「永ちゃん」コールが鳴りやまない中、矢沢がステージに現れると、この日一番の歓声が挙がった。「レイニー・ウェイ」では、まるで歌詞に促されるように雨脚が強くなっていくという、自然の粋な演出も。矢沢は「(自身にとって)4年目の夏フェス、(ことし出演した)ROCK IN JAPAN、SUMMER SONIC大阪ときょう、ずっと雨なんです」と苦笑い。
止まない雨に「ちょっと待ってね、今雨止めるから」と言い、天に向かって語りかける矢沢。すると「2~3分で止めるって!」と天からのメッセージを代弁(!?)。ここで披露された「止まらないHa~Ha」では、観客のタオルが頭上に舞うおなじみの光景が見られた。演奏終了後、雨脚は弱くなったものの完全には止まず、矢沢は「うそつき!」と天に一喝。すると、続く「サイコーなRock You!」が始まった途端に雨が止むという奇跡のような展開に。これには観客からも「本当に止まった!」「すげえ!」といった声が次々に上がった。ラストは「いつの日か」をしっとりと歌い上げ、静かにステージを後にした。
一方、Mt.FUJI STAGEのヘッドライナーとしてやって来たのはサカナクション。数多くのフェスでトリを務めてきた彼らのライブには多くの人が集まり、この日初の入場規制となる超満員。そんな観客の期待に応えるべく、「夜の踊り子」や「アイデンティティ」といった鉄板曲を惜しげもなく投入。さらにはメンバー5人が横一列に並び、さまざまな機材を操作しながら演奏するおなじみのパフォーマンスも披露。音楽に合わせて超満員の観客が腕を挙げるという光景は壮観だった。
矢沢永吉の後、初日のヘッドライナーとして登場したのはandymori。彼らは昨年解散ライブが決定していながら、小山田壮平(Vo、Gt)の療養により延期に。ことし復活を果たした後は、最後の全国ツアーを無事に終え、この日が“ラストライブ”となることが告知されていた。そんな彼らの最後を飾るにふさわしい舞台が山梨で用意されたのだ。
サウンドチェックを兼ねて2曲を披露した後、ついに始まったラストライブ。小山田の「ありがとうandymoriです。今、たくさんの人に感謝してます」という言葉から始まり、元メンバー・後藤大樹への感謝などを口にした場面以外は、ほぼMCを挟まず淡々とライブが進んでいく。「空は藍色」であっさりと終わってしまったライブに当然アンコールを促す手拍子が沸き起こり、再度メンバー3人がステージへ登場。ここから「第2部」とでもいえるほどの曲を披露していく。
「ユートピア」を演奏した後、小山田はメンバー2人に唐突に声をかけ、「もう一回ライブやろう!」と驚きの告白。それに「いいよ」とサラッと返す岡山健二(Dr)に観客からも大きな声援が送られた。小山田は「やったぜ!きょうはいい夜だ!」と無邪気にほほ笑み、この日のために作ったという新曲「それでも夜は星を連れて」を披露。最後は「ベンガルトラとウィスキー」で締め、キャリアを総括する約20曲をしっかりと歌い上げた。
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