9月20日、埼玉・さいたまスーパーアリーナで世界最高峰の総合格闘技大会、UFC(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)の日本大会が行われた。
前半6試合ではオープニング第1試合を除いて、『日本vs世界』というカードが5試合行われたが、勝利は菊野克紀が裸締めで一本勝ち、金原正徳が判定勝ちだけで2勝3敗と負け越しとなって後半戦へ。
フライ級「堀口恭司vsジョン・デロス・レイエス」。山本“KID”徳郁の愛弟子、堀口のUFC3戦目。1R早々、堀口の左ミドルキックがヒット。その後、堀口は左フックでこれでレイエスはスリップダウンさせ、空手の瓦割りのごとく相手の顔面に拳を落としTKOでUFC3連勝を果たした。
ウェルター級「国本起一vsリチャード・ウォルシュ」。UFC2連勝の“ストラッサー”起一が再三テイクダウンを狙うが、成功せず試合は第3Rへ。相手のフックを受け、顔面から出血しながらもようやくテイクダウンに成功。UFC第2戦で勝利を収めた裸締めを狙っていくが時間切れ。判定は2-1のスプリットディシジョンで国本の手が上がった。
女子バンタム級「ミーシャ・テイトvs中井りん」。タックルを狙う中井はパンチを被弾しながらも第2R、背後に周りおんぶ状態で裸締めを狙うが失敗。第3Rも背後に回っての裸締めのチャンスをつかむが、決めきれず勝負は判定に。結果、打撃で上回ったテイトの手が上がり、中井はデビュー戦を飾ることができなかった。
ウェルター級「秋山成勲vsカイル・ノーク」。6年ぶりとなる日本での試合は、いつものようにサラ・ブライトマンの「Time to Say Goodbye」に乗って秋山が入場。場内からは「セクシーヤマ」のコールが響き渡る。第1R、柔道の足技がきれいに決まり、秋山はテイクダウンに成功。抑え込みから細かいパンチを入れ相手のスタミナを削っていく。第2R、右ストレートをヒットさせ、その後のカウンターのジャブで相手が倒れたところを金網際で攻め込むが、相手の蹴り上げに苦戦し決めれきれず。第3Rも秋山の右ストレートのカウンターが決まり、相手は転倒。第2R同様、金網際の攻防へ。秋山は必死の形相でパンチを落とし、相手の出血を呼び込むもタイムアップ。結果はフルマークの判定勝利で2年7か月ぶりのUFCの舞台を勝利で飾った。
ライト級「マイルズ・ジューリーvs五味隆典」。大声援の中、THE MAD CAPSULE MARKETSの「SCARY」に乗って五味は気合の入った表情で入場。だが第1R、1分過ぎたところで、相手の右クロスを喰らい腰砕け気味にダウン。立ち上がろうとしたが足元がもつれ、相手のパンチをまとめられ1分32秒TKO負けを喫した。
ヘビー級「マーク・ハントvsロイ・ネルソン」。メーンはK-1王者としておなじみのハントが登場。剛腕ネルソンと相対した。第1R、互いにフック、ストレート、アッパー、時にキックと力のこもった打撃戦を展開。ネルソンはタックルを織り交ぜてくるが、ハントはテイクダウンを許さない。第2R、ネルソンがテイクダウンに成功し、バックに回るが、ハントは前方にネルソンを落とし脱出。その後、ハントが打撃戦では徐々に優位に立つ。そして、3分になろうかとしたとき、右アッパーがさく裂。ネルソンは崩れるように前に倒れ、ハントは追撃することなく勝利を確信し両手を上げる。3分ジャスト、豪快なKO勝利で大会を締めくくった。
『日本vs世界』5勝5敗で終わった日本大会の模様は9月22日(月)夜11:00よりWOWOWライブにて放送される。
また、日本大会の約1週間後の9月28日(日)、現在5連勝中と“日本人のエース”ともいうべき水垣偉弥が出場する「UFC178」がアメリカ・ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われる。水垣の相手は元バンタム級王者ドミニク・クルーズ。メーンでは、フライ級王者デメトリアス・ジョンソンがクリス・カリアソの挑戦を受ける。WOWOWライブではこの大会の模様も朝11:00より生中継する。
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