事件現場に残された“遺留品”が持つ意味を探り、声なき遺体が訴えたかったメッセージを代弁する刑事が活躍する上川隆也主演のドラマ「遺留捜査」(テレビ朝日系)が、10月19日(日)にスペシャル第3弾を放送することが分かった。早くも登場の最新作に、上川は「新作を作るたび、糸村が放り込まれる状況に趣向を凝らしてきた『遺留捜査』ですが、今回は炎を多用するなど、これまでにない派手さもあります。その一方で、主人公が遺留品を糸口に事件を深く追っていくという『遺留捜査』ならではの芯は、一貫してブレてはいません。連続ドラマ、SPドラマ…と形を変えながらも、長きにわたって皆さんにどこか安心してご覧いただける理由はそこにあるのかなと思います」と独特の語り口調で魅力を語った。
同ドラマは、事件そのものを解決するだけでなく、遺族の心情をも救う優しさと、超マイペースで空気を読まない不思議キャラで、視聴者をとりこにしてきた刑事・糸村(上川)の活躍を描く人気シリーズ。これまで連続ドラマとして3シーズンを制作、'13年11月とことし8月9日にもSPドラマとして放送され、夏のSPは視聴率12.8%を記録(数字はビデオリサーチ調べ、関東地区)するなど、糸村を中心に“泣ける刑事ドラマ”を展開して、高い支持を集めてきた。共演は正名僕蔵、眞島秀和、波岡一喜、甲本雅裕、西村雅彦、三宅裕司ら。
最新作では“バックドラフト現象”による事故に見せかけた連続爆破事件が発生。現場で発見した遺留品・香炉に目を付けた糸村は、意外な方向から事件に切り込み、その裏に渦巻く大きな闇を暴いていく。そんな中、今回は糸村の警視庁捜査一課時代の同僚刑事・宮下(螢雪次朗)が連続ドラマの第1シリーズ以来、約3年ぶりに登場。「遺留捜査」ファンにはたまらない要素も交えて放送される。上川も「非常にうれしい再会です。作品としての縦軸がしっかりとブレずに存在していることをあらためて実感しました」と“久々のセッション”に心を躍らせていた。
スペシャル第1弾では“潜入捜査”、スペシャル第2弾では“広域捜査”と、その捜査スタイルに幅を持たせてきた糸村。そんな彼が最新作でも新たな形で捜査を進める。これまで良くも悪くも単独行動を基本にしていた糸村が、今回のゲスト・内藤剛志演じる警視庁捜査一課の刑事・佐和田と行動を共にする。スペシャル第3弾ならでは設定を受け、上川は「佐和田さんとバディを組むことで、自由な糸村にリードがつき(笑)、その行動に制約が付くのが今回の面白味。新たな事件や人との関わりの中で、彼のどんな側面が見えてくるのか、僕自身も楽しみです」と期待を口にした。さらに、新たな側面の一つとして、糸村が刑事になった理由を佐和田に明かすシーンもあり「これまでは糸村の口から彼の来歴が語られるシーンがほとんどありませんでしたので、今回新たな気持ちで糸村と向き合うことができました」と目を輝かせた。また、台本にすでに組み込まれている新要素だけでなく、撮影現場でも次々と予想外の化学反応が生まれているそう。その過程について、上川は「内藤さんとはあえて事前にお芝居の相談をせず、お互いが秘めたものを出し合った時にはぜる何かを共に楽しんでいます。内藤さんはテストから本番まで、お芝居をどんどん変えてアプローチしてこられるので、僕からもいろいろ仕掛けさせていただきました」と明かした。そんな刺激に満ちた最新スペシャル、見逃したら心の底に“遺留品”を残すことになりそうだ。
テレビ朝日の三輪祐見子ゼネラルプロデューサーは「夏にスペシャルを放送しましたが、おかげさまで異例の速さでSP第3弾をお届けできることになりました。今回は『連続爆発事件』を糸村が捜査一課の刑事と共に解決します。たたき上げの内藤さん演じる佐和田刑事と、どこへ行ってもひょうひょうとした糸村刑事の凸凹コンビっぷりを、ぜひお楽しみください。物語では、爆発事件の裏側に隠された、さまざまな親子の在り方に焦点を当てました。親が子を思う気持ちや子が親を思う気持ちに寄り添いながら、遺留品である“香炉”から事件の真相を導きます。今回も涙なしには見られません!! どうぞお楽しみに」と、力強くアピールした。
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