永作博美と石田ゆり子“入れ替わりは大変でもけんかシーンは面白い!!”

2014/10/07 19:32 配信

ドラマ

ドラマ10「さよなら私」の記者会見に出席した(左から)脚本の岡田恵和と出演者の永作博美、石田ゆり子、藤木直人

10月14日(火)からNHK総合で放送されるドラマ10「さよなら私」の記者会見が10月6日に同局内で行われ、出演者の永作博美、石田ゆり子、藤木直人と脚本の岡田恵和が登場した。

同作は、「最後から二番目の恋」('12年、フジ系)や「泣くな、はらちゃん」('13年、日本テレビ系)などの人気作の脚本で知られる岡田が、40代女性の心と体の入れ替わりを描き、入れ替わりによって大切な人の気持ちや新たな自分自身を発見していくというヒューマンドラマ。高校時代に仲の良かった、今は幸せな家庭を持つ友美(永作)と映画プロデューサーの薫(石田)という生活も性格も正反対の二人が同窓会で再会。昔のような親密な時間を取り戻した二人だったが、友美は夫・洋介(藤木)と薫との不倫を疑い、もみ合ううちに神社の階段から落ち、体が入れ替わってしまう。

永作は自身の役について「友美は臆病なところがあって、だからこそ周りのものを必死で守っています。正反対の薫役もやらせていただいたんですが、多重人格者のような気持ちで演じました」と入れ替わりの役の難しさを語った。また、作品については「入れ替わりを真正面から描いていて、時には親友の心をえぐり取るかのような突き詰めたせりふもありながら、なぜかライトな日常を過ごし、不思議な空気が流れている新しい作品になっています。奇想天外な作品ですが、心に染みるせりふや場面がたくさん出てきます」と話した。

一方、石田は「ハードルが高かったです。撮影はあと1シーンを残すのみですが、始まった3カ月前よりはスキルが上がったかなと思うぐらい難しく大変な撮影でした。不思議なリアリティーのある作品です」と充実した撮影の様子を振り返った。

さらに、藤木は「この作品は入れ替わりものですが、SFでもファンタジーでもなく、対照的な生き方や価値観を持った女性を描いたヒューマンドラマです」と作品について語った。そんな中、記者の中に混じって座っていた息子・健人役の高橋來を見つけた藤木が、優しい父親のような笑顔で手を振る場面もあり、「本格的な父親役は初めてで、高橋來君のかわいらしい演技に助けてもらいながら楽しく演じることができました」と楽しげに話す場面も。

最後に永作が「友美と薫のけんかの中で出てくるせりふが鋭くて、鋭いんだけど子供みたいな言葉がすごくいっぱい出てきます。本気のけんかなんだけどちょっと面白いところが特徴的ですね。藤木さんが一人で自分の素性を語るシーンもあるんですが、それもかなり興味深かったです(笑)」と作品の魅力を語ると、石田も「女同士のけんかのシーンがすごく面白いと思います。40代の女がこんなに赤裸々に思いっきり言葉をぶつけ合ってけんかするというのはあまり経験がないと思うので、見ていて気持ちがいいんじゃないかなと思います」とドラマの見どころを語った。

脚本を手掛けた岡田は「ドラマ10という枠は女性脚本家が女性を描くことが多いのですが、あえてやらせていただきました。早くからゆっくりと時間をかけて全9話すべてを撮影に入る前に書き上げましたが、撮影前に本を書き上げたのは脚本家を25年やっていて初めてです。“さよなら私”というタイトルがいろんなシーンでいろんな意味で、最後まで変化していくドラマになっています」と自信ありげに語り、「入れ替わりにコメディー要素を入れるつもりはあまりなくて、女性二人の内面を描いた時にトリッキーな設定が一つあると、普通は描けない部分までせりふにできるんじゃないかという思いで書きました。入れ替わりというリアルでない設定が一つありますが、それ以外の部分はオーソドックスでリアリティーがあるようになっています。これだけシリアスな入れ替わりものはなかなかないと思います」と作品へ込めた思いを話した。

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