'15年のラグビーワールドカップ・イングランド大会を見据えた日本代表の強化試合が、いよいよ11月1日(土)から開幕する。今回はその強化試合に出場が期待される大野均選手(東芝ブレイブルーパス所属)に、ラグビーワールドカップとマオリ・オールブラックス戦に懸ける思いのほどを聞いてみた。
大野均選手は福島県郡山市生まれの36歳。高校までは野球部に所属していたが、体の大きさからラグビー部に勧誘され入部。ラグビーを始めることになった。東芝ブレイブルーパスに在籍して14年。日本代表として歴代最多のキャップ数(国代表同士の試合の出場回数)を誇るベテラン選手で、ポジションはロック(スクラムを組んだ時に、後ろからスクラムを支える文字通り”鍵”の役割を果たす重要なポジション)。
今まで戦ってきた国際試合を振り返って大野選手は「ビッグマッチの時に感じるプレッシャーと高揚感は、フィールドに立ってみないと分からない。以前のオールブラックスとの試合は、点差ほどの実力差は無いと感じた。いきなりワールドカップで対戦すると、相手を過大評価し過ぎて力が出せなくなるが、何度も試合をすると過大評価をすることが無くなり、日本チームも力を出すことができるようになる」と語った。そして今の日本代表の様子については「日本チームが簡単なボールを落とさなくなった。選手からは練習でもミスを無くそうと声を出し、全部の練習に集中している」と満足気だ。
'15年のラグビーワールドカップに向けての強化試合については「チームに呼んでくれたエディーさん(エディー・ジョーンズ、ラグビー日本代表ヘッドコーチ)の期待を裏切りたくない。チームに貢献するには、動き回ることくらいしか貢献できない。地面に倒れている時間を短くして、すぐに立ち上がって走っていく。こんな姿を見てほしい」と大野。そしてそのマオリ・オールブラックス戦については「勝つ自信はある」と頼もしい言葉。強化試合に臨にあたって、観客に伝えたいことは?「日本人が最後まで食らい付く姿を見てもらって、ラグビーが面白いなと思ってもらいたい。そして、マオリに勝つというのがビッグニュースになるので、ワールドカップで注目を集めるため、この試合に勝ちたい」と気合いがみなぎる。日本チームがラグビーワールドカップで白星をあげたのは'91年大会。20年以上も勝利をつかんでいない。大野選手は「日本チームにとって、ワールドカップで勝たないと意味がない」と断言。”まずは1勝”を目指して日本チームのベテラン選手としてチームを引っ張っていく力強い思いで日々練習で汗を流している。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)