毎週火曜に放送中のドラマ「さよなら私」(NHK総合)で、石田ゆり子演じる早川薫の学生時代を演じる秋月成美が、自身の役どころや18歳になったばかりの意気込みを語った。
本作は、誰もがうらやむ幸せな家庭を築いた友美(永作博美)と、独身を貫き映画プロデューサーとして活躍する薫(石田ゆり子)という高校生時代からの親友2人とその周囲の人間模様を描いたもの。友美が「薫が夫・洋介(藤木直人)と不倫しているのでは?」と疑い真相に迫ったとき、友美と薫の心が入れ替わってしまう。
秋月は「さよなら私」の出演が決まったときの感想を「素直にうれしかった」と話す。「学校の帰り道に電話があって、感極まってすぐに母に連絡しました。今回のオーディションは人が多く、同年代の人もたくさんいたので気負けしそうな状況でした。『わー、どうしよう』と思っていた中で決まったので、精いっぱいやってやろうと思いました。母は『良かったね! やったね! 頑張ろうね!』と言ってくれました」と出演決定時の状況を振り返った。
秋月の役は、高校生時代の薫。はっきりものを言う性格で、敵も多い。「意外にも似ている点が多かった」と語る秋月は、「クールで不良っぽい役どころが初めてでオーディションはほとんど即興劇だったのですが、スラスラと毒舌が出てくるというか(笑)『こういう面もあったかな』と思ったりしました」と初挑戦の役柄で新たな自分の一面を発見した。また「髪の毛をショートにするという話も出たんですけど、監督が『ロングヘアの状態でオーディショして選んだのだから、それ(ロングヘア)が魅力』と髪は切らずに、そのままになりました」という制作の裏側も明かす。
一方、似ていない点を「目つきはあまり似ていないのかなと思います。薫の目つきはあまり良くないのですが、私はぼんやりしてるような目って言われるので(笑)」と語り、「だから、まだみんなと打ち解けていないときの薫の目つきは意識して、目でもちゃんと表現できるようにしてましたね」と役作りのポイントを挙げた。さらに「薫の家庭環境と私の家庭環境は真逆だと思います。薫の暗い部分はそこから出ていると思います。薫と違って、私は家族が心の支えになっています」と比べてみた。
石田ゆり子と同一人物を共有するにあたり、秋月は「石田さんとはあまりお会いする機会はありませんでしたが、本読みや撮影現場で演技を少し見させていただき、声の特徴などを役作りの参考にしました」と役エピソードを披露。
今作の魅力を「一人一人が強くて重くて心に刺さるような思いを抱え、グッと引き込まれるようなストーリーで、予想外の結末になっています。私たちが演じる回想シーンは、大人たちの切なさがあふれ出すような奇麗な映像になっているので、じっくり見てほしいと思います」とアピールした。
ドラマの設定である“入れ替わり”にちなみ、「誰と入れ替わってみたいか?」という質問に対して秋月は、「オードリー・ヘプバーンになってみたいです!」と目を輝かせた。「人としても女優としても、見た目も中身も他の人と比べ物にならないほど気品があって、女性の強さや美しさが内面から出るのはオードリー・ヘプバーンさんだなって思います。すてきな言葉がいっぱい出てくる生活や、人の在り方はどうなのか感じてみたいです」と答えた。
さらに、これからの目標について「今までやってきた役柄は、まだ少ないのでやりたい役ばかりです。長澤まさみさんがやっていた『世界の中心で、愛をさけぶ』('04年)が大好きなので、そこであったような純愛、そして病気で亡くなってしまうような悲劇のヒロインをぜひやりたいですね。あとは全く逆で、感情を失ってしまったような孤独の中で生きている女の子。そして人間じゃなくキツネとか、神秘的な魂を持ったような役をやりたいです」と演じることに意欲満々。10月25日で18歳を迎え「17歳で起こったことを一つ一つ受け止め、18歳ではよりいろんな人、いろんな事に出会い、一段ずつステップアップしたい。“私”という女優として個性を磨き、そこを演技で生かせるように日々頑張っていきたいです」と意気込みを見せた。
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