デーブ・スペクターが東京国際映画祭でジョーク“阻止”の珍事!?

2014/10/26 12:51 配信

映画

「ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス 50年の挑戦」 のトークショーに登場した(左から)山路徹、デーブ・スペクター

六本木ヒルズで開催中の第27回東京国際映画祭で特別招待作品「ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス 50年の挑戦」(マーティン・スコセッシ監督)が上映された。上映後、トークショーにデーブ・スペクター、ジャーナリストの山路徹が登場した。

本作はアメリカの文芸誌「ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス」の50年の歴史と編集者の信念、そして、次の50年に向かって前進していく姿を追うドキュメンタリー。アメリカのケーブルテレビ局HBOとイギリスBBC、WOWOWとの共同で制作された。日本上映版には渡辺謙がナレーターとして起用されている。「ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス」は本作の監督のマーティン・スコセッシ自身も創刊当初からの定期購読者であり、アメリカの知識層に支持される老舗雑誌。他の雑誌や新聞の論調に流されず、“真実”を発信する媒体として定評がある。

デーブは第一声から「きょうは知的な方がお集まりなので、矢口真里の話をしたいと思います」とジョークを飛ばし絶好調。しかし、国際映画祭のトークショーということで、デーブのジョークは軒並み丁寧に“英語通訳”されてしまう予想外の展開。いつものペースがつかめず、照れ笑いを浮かべた。

トークショーは映画の内容になぞらえて「ジャーナリズムとは」という話題に。山路は「客観報道はありえない。誰の立場に立って、何を伝えるのかはっきりさせてないといけない。日本の弱点は民主主義だからこそ、少数派の意見が多数決で潰されてしまうこと。少数派の声に耳を傾けることは忘れてはいけない」と思いを語った。デーブは「平和であることは素晴らしいこと。だけど、何かを疑う心や義務感を持って取り組む人が少ないことは問題。この映画をきっかけに、『ニューヨーク・レビュー―』のような精神を持った人が増えたらいいなと思います」と本作に期待を寄せた。

トークショー終了後の囲み取材では、映画の見どころを聞かれたデーブは「活字の良さ、報道の影響力の大きさがわかる作品です」とアピールした。

本作は、WOWOWプライムで12月13日(土)に放送されることが決定している。