美人放送作家・堀江志津が話題の新バラエティーを徹底レビュー!!

2014/11/05 12:00 配信

バラエティー

話題作ぞろいの新バラエティーを現役放送作家・堀江志津氏が斬る!

10月クールの新バラエティーが続々とスタート。今期はフジがゴールデン帯で26.3%、プライム帯が32.9%の大幅な改編を実行し、日本テレビがドラマと一部の深夜ローカル番組のみの最低限での改編にとどまるなど、局の特性が色濃く出た改編となった。日曜夜放送の「ヨルタモリ」(フジ系)や、ジャニーズの人気メンバーが週替わりでMCを務める「トーキョーライブ22時~ニチヨルまったり生放送中~」(テレビ東京系)など、話題の新バラエティーについて「紅リサーチ」(テレビ朝日系)などを担当する放送作家の堀江志津氏に聞いた。

今期の新バラエティーは、4週連続20%超えのドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)やジワジワ数字を伸ばす綾瀬はるか主演の「きょうは会社休みます。」(日本テレビ系)のように目立って高視聴率な番組はないものの、内容もリニューアルして深夜からゴールデン枠へ昇格した「オモクリ監督~O-Creator's TV show~」(フジ系)や「世界が驚いたニッポン! スゴ~イデスネ!!視察団」(テレビ朝日系)など、コアなバラエティーファンから熱烈な支持を集める番組が多い。その中から、堀江氏のオススメは内村光良が司会を務める「痛快TV スカッとジャパン」(フジ系)。堀江氏は「好きです! 面白いです! 待っていましたこういうの! このスッキリ感…『2ちゃんねる』のまとめサイトを閲覧した後と同じようなすがすがしさ。ドラマ部分に出てくる俳優陣がバラエティーの再現VTRとは思えない豪華さで、木下ほうかさんや戸次重幸さんなどの演技でドラマとしても楽しめる秀逸な作りになっています。“テンプレっぷり”もあるある感たっぷりでお見事です」と、絶賛。今期の新バラエティーではこれがNo.1の評価を与えている。

その他では'00年デビューの同期芸人5組・9人がメーンパーソナリティーを務める「ミレニアムズ」(フジ系)や満を持して深夜からゴールデン枠へ進出した「マツコの知らない世界」(TBS系)、くりぃむしちゅーのドッキリバラエティー「オドロキ見たいテレビ びっくりぃむ」(テレビ朝日系)などが高い評価を集めた。堀江氏は「『ミレニアムズ』は、フジの“お家芸”が復活! オープニングやセットの派手さから制作スタッフの本気度と心中具合が伝わってくる笑いの約束された番組です。出演する芸人が既に人気者で実力も兼ねそなえているので安心して見られるのが最大の魅力。変な仲間感も異常なハイテンションも急なコントもない、今の時代に1番フィットしたお笑い番組が始まった予感です」と評価。また、「マツコの知らない世界」や「-びっくりぃむ」については「前者は、深夜からゴールデン枠へのお引っ越し=“出演者やセットがゴージャスになる”というテレビ界の常識を打ち破った挑戦的な姿勢にしびれました。今ノリにのっているマツコ(・デラックス)さんのタレント性と圧倒的な人間力が感じられる。植物油や天気図などが“マツコフィルター”を通すことによって興味深くなってくるこの不思議さ。後者は、ドッキリってやっぱり楽しいな~って再確認しちゃいました。ただ笑いを目指すという行為に時間とお金を費やすバカバカしいまでの崇高さが素晴らしい! 初回のド頭にアンガールズ・田中(卓志)さんとNON STYLE・井上(裕介)さんの顔面対決を持ってくる潔さも振り切っています。スタジオのくりぃむしちゅーとバナナマンの温かさもあって、決してイヤな感じに見えない小気味いいドッキリの畳み掛けで、“笑いのジェットコースター”に乗れちゃいます」と、高評価を与えた。

尚、発売中の週刊ザテレビジョン(45号)では、堀江氏の他、お笑い評論家のラリー遠田氏、コラムニストのてれびのスキマ・戸部田誠氏、テレビ・ドラマ評論家の木村隆志氏が秋の新バラエティーを評価する「新番組クロスレビュー(バラエティー編)」特集を掲載。どのバラエティーを見るべきか迷ったら、評論家たちの意見を参考にしてみては?