w-inds.が1月21日(水)に'15年第1弾シングル「FANTASY」をリリース。'14年に発表したアルバム『Timeless』の流れを汲んだレトロモダンなサウンドが心地いい「FANTASY」はもちろん、カップリング曲も歌へのこだわりを感じる作品になっている。制作エピソードや歌への思いなどを橘慶太、千葉涼平、緒方龍一の3人に聞いた。
――34枚目となるシングル「FANTASY」は通常盤、初回盤にそれぞれ収録されるカップリングも含めてそれぞれ個性があってミニアルバムのような聴きごたえ十分ですね。どういう経緯で作られたんですか?
橘慶太(以下、慶太):自分たちのやりたい方向性にあった候補曲をみんなで聴きながら、こういう曲がいいね、とか話し合って選んでいった4曲です。
緒方龍一(以下、龍一):今回のシングル制作にしても、周りに恵まれているなって思います。僕らはいったん走り出すと、方向転換というか変化を求めてしまうこともあるんですけど、そういうことも含めて、新しい作品を作るからにはみんなが一つになってやっていこうって、まとまっていけるチームなんです。
――歌声や明るいサウンドが気持ち良くて、続けて何度も聴きたくなります。
龍一:僕もさっき3~4回ループして聴いていたんですけど、2周目が違うふうに聴こえるように感じましたね。曲のセレクトやレコーディングは、夏のツアー中からです。「FANTASY」のレコーディングは、慶太が大変そうで…。僕、家を出てスタジオ行って帰って、を3回繰り返しましたからね!
全員:(笑)
龍一:っていうくらい、慶太のレコーディングが終わらなかったんですよ。僕はその間、家で練習していました。
慶太:スタッフみんな仲がいいので、ずっとしゃべっちゃうんですよね(笑)。あと、歌の譜割りやフェイクとかもその場で決めたりするので、録り始めるのが遅くなって…(笑)。
龍一:でも、録っている量が尋常じゃない。僕、聴いてビックリしましたもん。これは時間かかるわって。「FANTASY」と一緒にカップリングの「Sweetest love」も仮歌詞の状態で録っていたもんね。
慶太:そうだったね。僕、今回の4曲のレコーディングは声の調子が良かったんですよ。たいてい、どれかは声の調子が悪くて…っていうことがあるんですけど、今回は珍しく全部良くて…最高でしたね(笑)。楽しかった!だから、「もっとできる」って思うから時間がかかってしまったのかもしれないですね。
龍一:その気持ちは分かりますね。
――歌や音へのこだわりを感じますね。
慶太:究極を言うと、ダンスミュージックは音圧や音の太さが音の顔になってくるんですけど、今僕らがやっている音楽は歌が楽曲の顔なので、そこを中心に考えています。もちろん、曲が格好いいっていうのも大事なんですけど、やっぱり、歌で、その曲の雰囲気がどれだけいいか悪いかが決まるので。
龍一:確かにね。
慶太:結局、歌が悪かったらダサい歌になる。そこは、最近の楽曲では特に意識していますね。
――自分のどの声を使ってやろうかな、とか?
慶太:まさに、そこからですね。
龍一:引き出し多いね。
慶太:最近、引き出しを増やし過ぎて、どれが自分の真ん中か分からなくなる(笑)。
――最近の楽曲やライブでは特に3人それぞれの声の個性が楽しめますね。涼平さんはどう感じていますか?
千葉涼平(以下、涼平):日々、難しいなと思いながらやっています。歌い方とか声の出し方とかいろいろ試してみようと思いつつも、ブースに入って録り始めたら、自然と自分のやりやすい方にいっちゃって。終わってから、もっとこうしたら良かったかな?とか思うこともあったんですけど、それもまぁ、自分しか出せない色で、それが個性だしな、と思って。だから、ブースの中でいろいろ考えるのはやめよう。準備期間、練習期間の中でいろいろやっておいて、本番でナチュラルにできたらなって思うようになったんです。レコーディングで2人の声を聴いて刺激になって、じゃあ自分もこういうふうにしようかなっていう感情が生まれることもあるし。
慶太:そういえばレコーディング中、僕ら3人のLINEに涼平くんから「2人の歌声が…」って送られて来たことがあったよね。
龍一:来た!アルバム『Timeless』の「Do your Action」を録った後ですね。涼平くんが僕ら3人のグループメッセージで、「きょうのレコーディングは2人が素晴らしくて…」って。
涼平:アルバムレコーディングの最後の方に録ったんですけどね。僕、2人の歌に感動したんですよ。
慶太:普通メンバーに言わないでしょう?だからビックリして(笑)。
龍一:なかなかないね。メンバーからいきなり、どうしたんだろうって思うよね。
涼平:心配になった?(笑)
慶太:悩みでもあるのかなぁって。
涼平:違う違う違う!(笑)
――いい話ですね…。声の調子が良かったのは、ツアーのいい影響があったんでしょうか?
慶太:確かに、ツアーで歌っていたから声が出たっていうのはあるかもしれないですね。歌っていないと声って全然出ないので。毎日2時間本気で歌うことってなかなかないじゃないですか?練習している時でも自分のペースで途中休みを入れるし。
――歌うことによってどんどん鍛えられて成長していく?
慶太:実際に歌うってトレーニングになっているなって。この前ふと、今まで自分は何本ライブやったんだろう?って数えてみたんですよ。
龍一:500本くらいじゃないですかね。
慶太:1本2時間としたら、僕はもう1000時間くらい本気で歌ってるわけですよね。そりゃあ、少しはうまくなるだろうって(笑)。どんな状況でも、ちゃんと100%尽くすことが自分のためになるんだなって。今キツイからちょっと歌えないな、この曲は口パクで…ってやっていると、一生その曲は口パクでしかできなくなる。キツイから楽するんじゃなくて、キツくてもちょっと引いて今できるところをやって、それで成長していくっていうのが大事で、それは歌だけじゃなくて何にでも言えることだなって、そう思うんですよね。
――そういうところがw-inds.らしさの一つだなと思います。2015年も期待しています。
龍一:「FANTASY」のリリースイベントもありますし、1月31日(土)にはダンスイベント(DANCE ENTERTAINMENT PARTY「WORLD WIDE -DANCE COLLECTION2015-WINTER-」)にも参加します。オフィシャルサイトでミュージックビデオやライブ映像も公開しているので、いろんな方に見てもらえたら。2015年も自信を持って進んでいきますので、よろしくお願いします。
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