清張原作「黒い画集」がテレ東50周年を締めくくる

2015/01/21 07:00 配信

ドラマ

松本清張原作の特別ドラマ「黒い画集-草-」で主演を務める村上弘明(C)テレビ東京

ことし3月に開局50周年期間を締めくくる特別ドラマとして、松本清張原作の「黒い画集-草-」が放送される。原作は'60年に週刊朝日にて連載された中編小説で、村上弘明、剛力彩芽、陣内孝則が出演することが決定している。

同ドラマは、出版社編集長の沼田(村上弘明)が意識不明で運び込まれた病院でさまざまな事件が発生するサスペンス。親密な関係がささやかれていた院長・朝島と看護師長・順子が失踪する中で、順子へのストーカーがうわさされる薬剤管理室長・堀村が遺体となって発見される。自殺の線で捜査は進むが、刑事・桐嶋(陣内孝則)だけは他殺を疑う。そんな病院の動きを鋭い眼差しで追う沼田も、ある秘密を抱えていた…。

主演の村上は、同作品について「清廉であるはずの病院が、登場人物たちそれぞれの闇によって染められていきます。そして最後に明かされる『草』というタイトルの意味に驚かれると思います。 現場でスタッフと『現代の社会状況を松本清張は予見していたみたいだね』という話になりました。この作品は“松本清張が過去から現代へ送った診断書”とも言えると思います」と印象を語った。

また、主人公の娘・亜衣を演じる剛力彩芽は初めてサスペンスドラマに挑戦。「松本清張作品出演させていただくことにずっと憧れを抱いておりましたので、とてもうれしいです。サスペンスドラマに出演させていただくにあたり、お芝居の中にどうなじめるのかワクワク、ドキドキしながら撮影させていただきました。今回、このドラマで初めて挑戦させていただいた事があったのですが、ネタバレになるので言えませんが、ある“大きな秘密”を抱えていて、それがとても難しかったです!サスペンスは特に少しの表情、行動でどう見えるかがすごく変わってしまうと思うので、沼田亜衣という役をどういう女性に見せるか悩みながらも役作りさせていただきました。このドラマを通して私自身、たくさんの経験をさせていただきました。ぜひ、たくさんの方に見ていただけたらうれしいです」と意気込みを。

刑事役の陣内孝則は撮影現場について「事件とお互いの過去について村上先輩と語り合うこのドラマの一番長いシーンが印象的です。しかも、初共演の初めてのシーンだった事で余計に印象的で、当初病院の屋上を設定してあったのですが、雨天のため、急遽駐車場に変更になり、よりミステリアスなシーンになったように思いました。それと剛力ちゃんに壁ドンをしたシーンがあるのですが、手が痛かったです」とエピソードを明かした。

最後に、中川順平プロデューサーは「テレビ東京開局50周年特別企画として松本清張『黒い画集-草-』をお送りします。昨夏の米倉涼子主演『強き蟻』に続き、50周年の松本清張企画第2弾になります。社会派、心理サスペンスとして名高い清張作品の中でも、本原作は、極めてエンターテインメント性の高い医療サスペンスでありながら、読者が驚くようなトリッキーな仕掛けが施されており、実に50年ぶりのドラマ化となります。とある大病院で続発する怪事件。不倫、三角関係、医療過誤、復讐者といったキーワードを巡る謎の中、先の読めない展開が強烈なサスペンスを生み出します。キャストも、不審な行動をする謎の入院患者に村上弘明。事件を必死で追う刑事に陣内孝則。そして村上の娘に剛力彩芽。その他にも、50周年を飾るに相応しい豪華なキャストにお集まりいただいています。松本清張『黒い画集-草-』、ご期待ください」とアピールした。