CS放送ヒストリーチャンネル初の海外歴史ドラマ「ヴァイキング~海の覇者たち~」が2月22日(日)夜9時よりスタート。8世紀末の北欧を舞台に、伝説のバイキング王の若き日を描く。新天地への冒険、家族・仲間との絆、戦いなどを通して“バイキング”の実像が浮かび上がる。今回その主人公ラグナルの吹き替えを担当した声優・土田大が役柄やドラマの見どころを余すところなく語った。
―このドラマの印象は?
まず印象に残ったのはオープニング。僕の10年ちょっとの吹き替え人生の中で、オープニングがいい作品は内容もいいという自論がありまして(笑)、オープニングを見た瞬間にこのドラマは面白そうだなと感じました。印象深い曲もたくさん使われていて、曲だけでも十分楽しめます。
―主人公ラグナルについてはどう思いますか?
ラグナルって意外に冷静です。強いものに対して力で押していくのではない。頭がいいんでしょうね。知識人で知識に対して貪欲です。村社会という決められた枠の中で、新しい方法を提示したり。また、略奪に行く時もすぐに相手を殺そうとする周囲の者に対して「ちょっと待て。俺は話したいんだ」というシーン。僕が抱いていた乱暴者のバイキング像がガラッと変わりましたね。
―ラグナルという独特な役を吹き替えする時にこだわった点は?
”息”の芝居が非常に多い作品で、せりふよりも呼吸や空気感を重視しました。例えば物を食べる時にひたすらくちゃくちゃ音を出して食べるんです。これが彼らの文化なのかなと。息を多用する吹き替えは面白いところでもあるけど、ちゃんと(画面を)見ていないといけない。息遣いが独特だと思いました。
―お薦めのシーンや見どころは?
このドラマの最大の魅力は民族的な風習だとか生活様式がすごく細かく描かれているところだと思います。特に信仰。オーディン(北欧神話の神)の存在や、死んでもバルハラ(戦死した後に勇敢な戦士のみが行くことのできるオーディンの宮殿)に行けると本当に信じていたんです。安全を祈願するため神様にいけにえを捧げたり、それが嘘くさくなく説得力がありますね。それから性生活に関しても日本人には「ないわ」って思うところも(笑)。夫婦の夜の営みに第三者の男性を入れたがるんですよ。ラグナルだけじゃなくいたる所で。すごく直接的ですけど最高の嫁自慢でもあるんじゃないかな。
―ご自身がラグナルならどの女性を妻にしたいですか?
やはりラゲルサ(ラグナルの妻)が一押しです。恐妻だとすべてうまくいく気がします(笑)。夫が航海に出ている間は村を仕切ってしっかりやれるぐらい信頼感もあって。夫婦喧嘩が少し激しいのが問題かな。盾で殴られたり、激しすぎるだろって(笑)。
―最後に、今回の吹き替えにかける意気込みは?
結構こだわって録っているので、そのこだわりがぱっとストレートに出てくるものになればいいなと思っています。シンプルでわかりやすく、それでいて時代から逸脱しない。当時の世の中と今の世の中って全然違うので、時代の空気感にあったせりふの話し方や空間作り、そこにこだわっていきたいと思います。
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