「9係」10年目突入!渡瀬&井ノ原が作品愛を語る

2015/02/07 13:00 配信

ドラマ

「―9係」で“昼あんどん”と呼ばれる係長・加納倫太郎を演じる渡瀬恒彦テレビ朝日

渡瀬恒彦主演の人気刑事ドラマ「警視庁捜査一課9係」の新シリーズが4月から始まることが分かった。'06年4月の第1シリーズ放送から数えて、ことしで10年目を迎える。

「―9係」は、“昼あんどん”と揶揄(やゆ)されているが実はキレ者という係長・加納倫太郎(渡瀬)の下に集まった個性豊かな刑事たちの活躍を描く群像劇。倫太郎の相棒で9係のホープ・浅輪直樹を井ノ原快彦が演じている他、羽田美智子、津田寛治、吹越満、田口浩正、原沙知絵、中越典子ら実力派の俳優が顔をそろえている。昨年は、9年目を記念して初のスピンオフドラマも放送され、話題を呼んだ。10年目の今作には、“豪華な準レギュラー”登場も予告され、注目が集まりそうだ。

主演の渡瀬は「10年、本当にあっという間でしたね。9年前にプロデューサーの皆さんは、『刑事ものでも事件捜査だけでなく、刑事個々のプライベートもしっかりと描いたドラマを作りたい』という熱い思いを抱えていた」と作品のスタートを振り返った。さらに、「僕ら9係は2名ずつ3班に分かれて捜査を行うのですが、それぞれが別々の道筋で事件を追っていき、最後には同じ結論にたどりつくという、一本の線で事件を追い掛けるドラマとは違う面白さを追求したんです。実際に台本を作ってきたプロデューサーや脚本家の方たちは大変だったと思います」とあらためてシリーズの見どころを語った。

一方、井ノ原は「シーズン1が始まる直前に、関係者の皆さんが『このシリーズは…』とお話されていて、『これってシリーズなんだ!』と思いましたね。自分はシリーズものは2作目までしかやったことがなくて、どういうものなんだろうと思っていたんですが、ふと気付いたら10年。みんなの思いとか、底力とか、絆とか、そういったものがないとここまで続かないと思います」と感慨深げ。

それぞれの役について聞かれると「“昼あんどん係長”の役は、出番は少ない、セリフは少ないで物理的にはすごく楽なはずなんです。でも、結構疲れるんですね。画面の前に立っていると自然にテンションが上がるけど、倫太郎役は一歩下がったところで芝居をしなくちゃいけないので」(渡瀬)、「一番下っ端でスタートしたので年々成長できていたのが、7、8年もたつと『この先どう成長していくのかな』と考えたりもしました。ただ、昨年のシーズン9では彼女と一度別れるなど環境の変化もあり、人間的な成長を見せられました」とそれぞれに苦労と愛着を語った。

二人ずつペアで捜査を進めていく刑事たちのやりとりが魅力の9係だが、10年目の今作では、加納・浅輪のコンビがシリーズを通してフル回転するという。最後にあらためて今作に向けた意気込みを聞かれた二人は、「僕ら現場の人間にとっては、特別なことではなく単なる10年目。それは視聴者の方も同じだと思います。ほかのシリーズものでは年も取りませんから、毎回必ず1回目を撮る感覚で入ることにしているんです。ただ9係では、いや応なしに時間の経過を押し付けられる(笑)。その変化がどうなっていくのか、自分でも楽しみですね」(渡瀬)、「10年目ですけど、ことしから見始めた人にとっては、ことしが1年目。例えば3話から見ても、30分経過したところから見ても面白いというように、いつどこから見ても面白いドラマでありたいですね。今まで通りの感じキープしていく、というのは実はすごく大変で難しいことだと思うんですが、それだけはなんとか取り組んでいきたいと思っています」とそろって視聴者に向き合った作品作りを明言。ことしもゴールデンコンビの活躍から目が離せない。