「ハナタレナックス」番組Pが語る番組の裏側とは!?

2015/02/10 06:00 配信

バラエティー

「ハナタレナックス」プロデューサー杉山順一氏が番組の裏側を語る!(C)HTB

TEAM NACSが出演する北海道のローカル番組「ハナタレナックス」の特番が全国放送されることを受け、番組プロデューサーの杉山順一氏が番組の魅力と、大泉洋TEAM NACSのメンバー秘話を明かした。

「ハナタレナックス」(HTB)は、'03年1月に放送を開始した北海道ローカル番組。全国で唯一、TEAM NACS全員がそろって出演する番組だ。TEAM NACSは1990年代半ばに、大学の演劇サークルに所属する同世代の仲間だった森崎博之安田顕戸次重幸大泉洋音尾琢真らが集まって結成された演劇集団。そんな彼らが出演する「ハナタレナックス」は、大学サークルの延長のような等身大バラエティーとして支持を得、地元・北海道では圧倒的な存在感を放つ。

番組の誕生について杉山Pは「北海道でしか流れないという前提で自由勝手なことをやっていた兄弟番組的な『水曜どうでしょう』が全国に認知されるようになり、北海道だけに向けた番組作りができなくなってきたタイミングで『ハナタレナックス』がスタートしました。そのため、実は番組販売も含めて一切全国には出さずに、北海道だけでやっていこうという裏コンセプトがあります」と明かす。

今回、全国に放送されることについて「札幌市で行われた記者会見では、メンバーはいろんな質問に後ろ向きに答えていました。普通は全国放送ならば喜んでいい話ですが、やはり北海道でしかやっていないという安心感の中で作って番組で、できればあんまり多くの人に見られたくない姿があったりもするものですから。彼らも見られるのがうれしい反面、恥ずかしいのだと思います」とメンバーの心境を語る。また「大泉くんいわく『東京の番組は構成作家さんがいて、台本があって、決まったリアクションがある上で作る。笑いながらもどこか演じなければならないところがある』と。北海道で彼は、ガチンコで、台本もなく行き当たりばったりの笑いを作ってきた」と、北海道と東京の番組製作の違いを説明した。

そんな中、全国放送に踏み切った経緯について「全国に多くのファンを持っている人たちなので、番組には常に『全国への放送はないのか?』という声が届いており、なんらかの形で全国の皆さんに見てもらえる機会を考えていました。そこで、ことしTEAM NACSが全国公演をするということもあり、全国放送が決定しました」と語る。さらに「メンバーには番組レギュラーの収録時、次回スケジュール打ち合わせで、『ちなみにこれ、全国で放送されるから』とポンと出しました。もちろん事務所には伝えていましたが、本人たちには突然の発表で」と、メンバーにとっては“だまし討ち”であったことを打ち明けた。

メンバーの反応については、「戸次くんが『俺は敬語しか使わない』とバカなことを言い出しました。実は今回、戸次くんが随所に面白いんです。普段、イケメン俳優でドラマに出ることが多いのですが、実は天然のバラエティーセンスを持ち合わせた人なのです。そんな彼が『変な顔は見せられないから、きょうはちょっと敬語を使って、おとなしくいく』と打ち合わせで言っていたのですが、収録開始5秒後くらいにおかしなことになってたりします」と、異様なテンションであったと話す。

今回の番組内容について、「日曜午後の放送ということもあり、比較的オールターゲットが見やすい“ドライブ旅”という企画にしました。しかし、全国放送の企画が決定したことを受けてSNSでは『あの企画、置きにいってるからな』という声が、ファンの中ではあがったらしいです。確かに置きにいっている企画ではあるのですが、日曜の午後なので、置きにいかざるを得ないというところもありまして(笑)。おとなしめの企画ではありますが、彼らの普段通りの表情が盛り込まれていると思います。ひとまず、一回きりの全国特番で、北海道ではこんなのが通用してるんだとお届けするいいチャンスかなと思いますし、その反応を知る良い機会だと思っています」と、普段と変わらない番組を見せられればと意気込む。

「『ハナタレナックス』は、“明るく素直に育った子供を見るとうれしくなる”ような番組です。本当にどこにでもいるお兄さんたち(今やおじさんたちになりつつありますけれども)5人の、絶妙なバランスから生まれる笑いがあります。今回はドライブ旅なので、せせこましいケンカや、バカじゃないのというやりとりなど、6人目の乗員になったつもりで楽しんでもらえればと思います」と、番組初心者にも楽しめるよう魅力をアピールした。