一人芸の日本一を決める「R-1ぐらんぷり2015」の決勝が、2月10日(火)夜7時からフジ系で放送される。放送直前に、9人の決勝進出者をそれぞれ直撃。3年目で初の決勝進出となったゆりやんレトリィバァに話を聞いた。
――ゆりやんにとってR-1とは?
私は8歳のころから芸人になりたいと思っていて、ずっと憧れていた大会なので、決勝に出させていただけるというのはうれしいです。
――3度目の出場で決勝進出ですね。
2013年にNSCを卒業したんですけど、最後に同期で誰が一番面白いかって決める大会があったんです。そこで優勝して、“大阪35期生首席”という肩書をいただいたんですね。そこから、いろいろな方が「1年目で女の子のピンでゆりやんレトリィバァっていう子がいる」「大阪の吉本で若手といったらゆりやんレトリィバァ」って言ってくださることが多くなって。井の中の蛙の考えなんですけど、めちゃくちゃ(その環境に)甘えていたんですよ。のんびりしても大丈夫って。でも、一期下の8.6秒バズーカーがめちゃいい子で面白くて、すごく人気が出てきたんですよね。みんながどんどん「1年目の8.6秒バズーカーがすごい」ってなってきたので、これじゃあかんって思って。
――考えを改めたと?
このままじゃふんわりしたまま終わってしまう。結果を残さないとって思いました。R-1はまだ3回目で、先輩は「焦らんでいい」と言ってくれるけど、ことしこそ決勝に行って結果を残さないと、本当にふんわりしたままフェードアウトしてしまうなって。ことしから劇場も新しくなりまして、分岐点じゃないですけど、ことし結果を残さないと、その劇場にも残らせてもらえないんじゃないかって。なので、人生でこんなに頑張ったことないんじゃないかってくらい頑張りました。(R-1は)本当に目標の大会です。
――ネタ作りなどに変化があったんじゃないですか?
作家さんに相談させてもらったり、舞台で先輩のネタを見る機会も増えました。あとは夜中に劇場へ一人で行って、録画された映像を見て「こういう時はこうやるんや」とか考えるようになりましたね。それまでは全く考えてなかったんですけど、ちょっとずつ考えていかないといけないなって。
――それが結果となっての決勝進出ですね。
(決勝進出が決まって)うれしかったのもあるし、次こそはちゃんと甘えずにここで安心しないで頑張ろうって思いました。自分だけの力でここまで来られたわけではないので。いつも相談に乗ってくれる方とか、劇場でネタをさせてもらってなければ、ここに立たせてもらうことはできなかった。本当に皆さんに感謝です。
――芸人を目指すと決めた8歳のころに憧れた芸人さんは?
奈良県だったので、劇場に出ている若手とか知らなかったんですよね。家族旅行でなんばグランド花月に連れて行ってもらうくらいで。あとはテレビで新喜劇を見ていたんですけど、それが面白過ぎて衝撃でした。
――それで芸人さんを目指そうと決めたんですね。
もともと目立つのが好きだったんです。女優さんとかはきれいだからテレビに出ているけど、「ブスでもスポットライトを浴びれるんや」って思って、芸人を目指したいと思いました(笑)。
――2年前まで大学生で、就職は考えなかったんですか?
本当は高校を卒業してからNSCに入ろうと思っていたんです。高校3年の時って授業がほとんど終わるので、受験勉強しない人が学校に行ったらピリピリするというか、暗黙の了解で(受験しない人は)行ったらいけないって感じだったんですね。でも、その時に好きな人ができて(笑)。野球部で1年下の子だったんですけど、学校に行かないとその子に会えないから、先生に「受験したい」って言っちゃいました。落ちてもNSCに行くしって。初めは憧れている外国語の大学を受験して合格したんですけど、入試が秋に終わってしまったので、これじゃ(高校)卒業まで彼に会えないと思って、「(一番試験が遅い)関西大学にします」って先生に言ったんです。そしたら、直後に彼に彼女ができちゃって。「クソー、時間返せ!」となって、腹が立つからめちゃくちゃ勉強して。それで大学へ行って4年間過ごすことになりました(笑)。ストーカー気質なんですね。
――感謝してる方が多いということですが、優勝したら誰に伝えますか?
そうですね…どうしよう。泣いてしまうかも知れないですけど、家族に報告を(笑)。中学生のころ、友達がいなかったんですけど、それがずっと嫌で家族に相談していたんです。家族が「大丈夫」って言ってくれたおかげで明るく育ったんですよね。「芸人になって売れた時に“友達だったよね”って言ってもらえるようになるんだ、クソ!」って思って。でも、学校に休まずに行けたのも家族のおかげなので、それは感謝してますね…あぁ(泣)。
――意気込みをお願いします。
とにかく皆さんが応援してくださっているので、大阪を背負っていくという気持ちで頑張りたいです。去年出場した馬と魚さんとか、中山女子短期大学さんからもメッセージをいただいたんですけど、「体調だけは整えていけ」って言ってくださったので、体だけは大事にして健康で臨みたいです。健康優良児なもので。あ、すみません(笑)。
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