NHK総合で4月11日(土)からレギュラー放送がスタートする「ブラタモリ」の取材会が行われ、タモリと桑子真帆アナが登壇した。
3年ぶりのレギュラー放送では、タモリが長年実現できなかった地方ロケを行い、知られざる街の歴史や人々の暮らしに迫り、魅力を伝える。また、レギュラー放送開始前の3月27日(金)には、1月に放送された「京都編」の内容に未公開映像などを加えた完全版も放送する。
タモリは「ブラタモリ、3年ぶりに復活します。ご存じのように去年の春から勤務体制が大幅に変わりまして、今回の最大の特徴は東京以外にも行けるということで、これが大きく違うところじゃないかと思います。東京をやり尽くしたという訳ではないですが、外にも面白いものがあるんじゃないかと、かねがね行きたいとは思っていたんですが、春から行けるようになりました。実はもう京都に行ってまいりまして、今度拡大版がありますが、4月からはいろんな地方に行くことになります」と期待を寄せた。
一方、新しく旅の相棒となる桑子アナが「私自身は、ローカルで広島放送局、長野放送局を経験して東京に来たので、ぜひ長野や広島も含めていろんな地方をタモリさんと一緒に回って旅をしていきたいと思っています。私は鉄道で旅をするのが好きで、青春18切符で北海道まで行って、北海道内を回って、また青春18切符で戻ってくるというような旅をしたこともあるので、歩いたり電車に乗ったりして、いろんなところを発見していけたらいいなと思っています」と旅好きをアピール。
タモリはそれを受け「最近私は老人パスでいろんなところに行っております。彼女はずっと子供番組をやっていたらしくて、いきなり今度はジジイ番組をやるということで、年齢差が60歳ぐらい違うんじゃないかなと思います。そして最近の僕の傾向としては、年々幼児化が進んでおりまして、基本的には子供と同じように接していただければと思います」と語り会場が笑いに包まれた。
またタモリは「ブラタモリ」のロケについて心得3か条を披露した。心得の一つ目として「高低差を見逃すな」と掲げ、「私は高低差ファンと言ってもいいぐらい高低差が大好きで、ダンサー(段差ー)と言われています(笑)。高低差というのはいろいろな地形があって、断層があり褶曲(しゅうきょく)があったり風化したものがあったり、それを見てるとこの土地が昔どういうだったのか、この土地の人がそういう風に住んできたのかが分かるので、この高低差を見分けて、ちゃんと見ておくように。それを歩きながら足の裏で感じてほしいです」と熱く語った。
心得の二つ目は「上を向くな、下を向け!」。これについては、「高低差も含めて、地面にいろんなヒントや痕跡が隠されています。それを見て歩くと、土地の成り立ちとかも分かって来るので、上を向いて歩くな、下を向いて歩け、涙をこぼせということです(笑)。下を向いていればいろんなことが全部分かるので。何でもそうですけど、下を向くとお金持ちになります! 人にずっと頭を下げておくとその分返ってきます。そして落ちているお金を拾う! 私はいつも下を向いて歩いております。貧乏人は上を向いて歩きます、涙がこぼれないように」と冗舌なジョークを飛ばした。
心得三つ目は「スタッフに頼るべからず」。ブラタモリが他の番組と違う点として「スタッフが、一切内容について話してくれません。この伝統は守られていまして、京都に行った時も京都に行くということだけしか教えてくれませんでした。現地に行っても、車に乗ってくださいとうだけで、どこに行くかは一切教えないんですよ。『もしかして南禅寺に行くの?』って聞くとものすごく嫌な顔をされたのでスタッフには一切聞かないように(笑)。それと同時に歩いていて、スタッフの言う通りにやってしまったら、違うものが発見できなくなってしまうので、自分でちゃんと見て気になるところがあったら横道に逸れてもいいです。番組の流れはあまり気にせず、自分はアナウンサーであるということを忘れていただきたい。一緒に行ってる友達と思っててください」と桑子アナにアドバイスした。
そして今回、井上陽水が新たなテーマ曲を書き下ろしたことも明らかにされた。タモリは「オープニングのテーマ曲は、ジャンルでいうと珍しくサルサなんですよ。明るいサルサで。エンディングのテーマはゆっくりとした曲なんですが、これは井上陽水氏が、僕のことをよく知っていて、僕は旅情とか情緒とかそういうのが一切ない男なのでその点をカバーしてくれるような曲を作っていただいて、今回もちゃんと分かってくれているんだなあと思って感謝しています」と井上の作品を喜んだ。
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