NHKの連続テレビ小説「マッサン」が2月19日、NHK大阪放送局にてスタジオクランクアップを迎え、取材会行われた。
取材会には主人公・マッサンこと亀山政春を演じた玉山鉄二、妻・エリーを演じたシャーロット・ケイト・フォックス、脚本を担当した羽原大介氏、制作統括の櫻井賢氏が登壇した。
収録を終えた玉山は、「クランクインして1年弱ですが、初めはヒロインが外国人ということで、僕がとにかく引っ張って、いっぱい耐えて、現場で苦しい時も不安な時も絶対に笑顔だけは絶やさないようにと、前半の方は、自分にうそをつき続けていました」と苦労を明かす。
そして「シャーロットとずっとお芝居をしていく中で終盤を迎えて、羽原さんが書いた『あなたの苦しみが僕の苦しみ』というせりふがあって、それを読んだ瞬間に、自分は馬鹿げていたなと思って。とにかく背伸びしないで格好つけないで、自分らしく超えていこうとして心の荷物が少しずつ小さくなり乗り越えることができました。僕はこの『マッサン』が自分にとって新しい初心の場所だと思っています。本当に愛がたくさんあふれた素晴らしい現場でした。ありがとうございました」とコメント。
連続テレビ小説のヒロインに初めて外国人として選ばれ、エリー役を演じきったシャーロットは、初めに「ごめんなさい」と日本語で述べた後、「日本語であいさつを用意していましたがすべて消えてしまいました。この日が来るというのが、全然信じられませんでした。泣かないで自分の考えていることをいう準備していましたが、涙が出てしまってすみません。本当にいい経験、素晴らしい経験をさせていただいて、この経験をかてにして生きていければと思います」と感極まった様子。
続けて「特に玉山さん、マッサンに心からお礼を言わせてください。初めての仕事なので、すごく忍耐強く、やさしく、積極的にいつも私に接してくれました。私を支えてくれました。最後に、スタッフの皆さん、報道陣の皆さんに、本当に支えられて、お仕事をすることができました。こういう経験をさせていただいて、自分は恵まれ過ぎていると思うくらいです。最初は、恐怖がありましたが、ラブの大切さを皆さんから日々の収録の中で教えていただきました。大切に持って帰りたいと思います」と話し、最後に「ありがとうございました」と日本語で感謝の意を表した。
羽原氏は「本当に“人生はアドベンチャー”に代表される、シャーロットと玉山さんから直に聞いた言葉、櫻井さんを通じて聞かせてもらったお話というのが、本当にたくさんドラマの中に反映させてもらって、皆さんのおかげで最後まで書ききることができたと思っています。約1カ月前に、書き始める時点から決まっていたことですが、初めて自分のパソコンの画面の中で、きょう撮影された“エリーが息を引き取る”というシーンを書きました。今までいろいろなお話を書かせていただいて、いろいろな人が亡くなるというシーンは書いてきたんですけれど、『ああ、エリーが亡くなっちゃった』と、こんな特別な気持ちになったのは初めてでした。節目となる特別な作品に出会え、そして最後までやり遂げられたことを本当にうれしく思います」と感慨深けな表情を見せた。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)