バスケットボールの最高峰・NBAがシーズン後半戦に突入!“WOWOW NBAファミリー”としてNBA中継に出演しているハライチ・澤部佑に、4月に始まるプレーオフに向けての見どころや、自身のNBA観戦ヒストリーを語ってもらった。
――プレーオフ進出は東西カンファレンス共に上位8チームまでですが、後半に入っても混戦が続いていますね。
上位はプレーオフ進出が決まっている感じのチームがほとんどなんですけど、7~10位とか、その辺りの入れ替えが後半の楽しみですね。上位のホームコートアドバンテージの取り合いとか、順位の争いも楽しいんですけど。やっぱり、プレーオフの進出そのものを懸けた争いが、非常に面白くなってきそうですね。
――後半戦、イースタンはどのように動くでしょうか?
上位のアトランタ・ホークス、トロント・ラプターズ辺りはもう決まりでしょうね、ホークスは1位のままいくでしょうし。
プレーオフ進出争いだと、マイアミ・ヒートに注目したいですね。ゴーラン・ドラギッチとゾーラン・ドラギッチの兄弟を移籍で持ってきて、非常にいいメンバーがそろってます。
ハッサン・ホワイトサイドっていうセンターが突如現れて、大活躍。ポイントガードが決まりかねていたところがあったけど、そこにゴーラン・ドラギッチが入ってきて、ドウェイン・ウェイドがいて。クリス・ボッシュが病気で離脱しちゃいましたけど、他のメンバーに怪我(けが)とかなければ、意外と面白い位置にいくんじゃないかなと。
――澤部さんが応援しているニューヨーク・ニックスは下位から抜けられずにいますが…。
もう今シーズンは地獄なんでね…地獄のような成績なので。もう、ゆっくりプレーオフを楽しめればと(笑)。
ニックスは来シーズンです!お金の面で余裕を持たせたり、移籍の動きをしたりはしてるんでね、来シーズン、その次とかに向けて期待したいですね。
――ウェスタンはどのように動くでしょうか?
現在の上位8チーム(※1)のままでいくと思いますね。注目は、やっぱりサンアントニオ・スパーズです。
僕はニックスとスパーズが好きで、スパーズは毎年のように言われてるんですけど、このチームはプレーオフに行ってからが本番。プレーオフのためにシーズンがある、という戦い方なので。
だから毎年、シーズン後半に入ったら好調に仕上げてくるんですけど、今シーズンは怪我人とかもあって、後半に入っているのに調子が上がりきっていない。
いつもの感じじゃない雰囲気が出ているので、そこをどう仕上げてくるか。グレッグ・ポポビッチHCがどう導いていくのか、選手たちもどう調子を上げていくのか、スパーズのエンジンの吹かし具合に注目したいですね。
――昨年、スパーズとカンファレンス決勝で争ったオクラホマシティ・サンダーはどうでしょうか?
サンダーもプレーオフ進出ギリギリのところにいますけど、これもケビン・デュラントとかの怪我のせいですね。ベストメンバーが戻ってくれば、すぐ上がっていくと思うんですけど。
ラッセル・ウェストブルックなんか、もうMVPを獲っちゃうんじゃないかってくらいの活躍で。オールスターでもMVPを獲ったし、シーズンMVPも獲るんじゃないすかね。これからプレーオフに向けて、いい戦いを見せられればありそうですよね。
――それでは、まだプレーオフは先ですが…東西からそれぞれファイナルに進むチームを予想してください!
今あえて選ぶとしたら、イースタンはクリーブランド・キャバリアーズですかねぇ…。ホークスもメチャクチャいいチームに仕上がっていて、チーム力、チームの完成度という面ではおそらくトップだと思うんですよ。このシーズンも1位で終えるでしょうし。
でも、ことプレーオフに関しては、経験が浅かったりするんですよね、ホークスやラプターズは。
それに対して、キャバリアーズを率いる“キング”レブロン・ジェイムスの絶対的な能力と経験。ケビン・ラブやカイリー・アービングもプレーオフの経験はないんですけど、レブロンがいるということでカバーできるんじゃないかなと。
それに、チームがどんどん良くなっていますからね。今の後半の仕上がりを見ると、いろいろ批判もされていたけど、結局いっちゃう気がしますね。
――ウェスタンではどのチームがファイナルに進むでしょうか?
すごい難しいですけど、スパーズはないかな。スパーズは去年は非常に強くて、ファイナルでヒートを全く寄せ付けなかったですからね。
ただ今シーズンは、ゴールデンステイト・ウォリアーズ…いや、これはサンダーにしましょう!デュラントの復活が絶対条件ですけどね。
ウェストブルックも元気でいてくれるとして。正直まだ分からないですけどね、サンダーはプレーオフに行けるかどうかも。
でもシーズン8位で、第8シードからまくっていくという大番狂わせを見せてくれるんじゃないですかね。いきなりウォリアーズを倒したり。ウェスタンに関して言うと、全チームにそういう可能性がありますからね。
(リアル“残念な夫”!?ハライチ・澤部がNBAを語る【後編】に続く)
(※1)3月10日現在、ゴールデンステイト・ウォリアーズ、メンフィス・グリズリーズ、ヒューストン・ロケッツ、ポートランド・トレイルブレイザーズ、ロサンゼルス・クリッパーズ、ダラス・マーベリックス、サンアントニオ・スパーズ、オクラホマティ・サンダーの8チーム
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