4月16日(木)から始まる「世界フィギュアスケート国別対抗戦2015 presented by SHISEIDO」で解説を務める織田信成が、大会の見どころを語った。
「世界フィギュアスケート国別対抗戦2015―」では、東京・国立代々木競技場第一体育館に日本の他、ロシア、アメリカ、カナダ、中国、フランスの世界ランキング上位6カ国が集結し、各国の代表選手が団体戦で優勝を争う。
'09年の初開催から今回で4回目を迎える同大会で、日本は'12年以来、2大会ぶりの世界一を目指す。
織田は、チームJAPANのキャプテンを務めた第1回について「『どういう大会になるのか』というワクワク感はありましたが、あれほど楽しいものとは思いませんでした。フィギュアスケートは個人競技なので、みんなで力を合わせて…ということはないんですが、国別対抗ではみんなの得点が加算されて順位が決定する。その“みんなの力を合わせて戦う”面白さをすごく実感できました」と振り返る。
続けて「僕はフリーの冒頭で転倒してしまったのですが、『チームのみんなに迷惑は掛けられない、絶対最後まで諦めないぞ』という気持ちになりました。それも応援してくれるチームメートがいたからこそだったと思います」と、チームで戦うことが力になると語った。
そんな第1回大会で印象に残ったのは「浅田真央選手のショートプログラムの演技」だという。「あの時初めてショートにトリプルアクセルを組み込んで、『どうなるのかな』とみんなで見守っていました。それが見事に決まった時にはウワーッとなりましたね。本当に素晴らしい演技で、浅田選手を大喜びで迎えたことをすごく覚えています。シーズン最後だからこそ、技術もすごく確立され、円熟味も増した演技だったと思います」と当時18歳の少女の快挙をあらためてたたえた。
本大会では、6カ国6チームが争うが、選手はもちろんチームのカラーもさまざま。
織田は「キスアンドクライでは、各国、選手の演技が終わってから『どう出迎えようか』とみんなで相談します。そこで、選手の振り付けをまねしたりとか、特徴的な振り付けを誰かが考えてみんなでやったりとか、ウェーブを作ったりとか…。結果が思わしくなければ、みんなで慰め合って心を和らげるとか、いろいろ考えていた」という。
「僕がキャプテンをやらせていただいたときの応援のテーマは“何があっても笑顔で帰ろう”でした。国別対抗戦でシーズンは終わってしまうので、キスアンドクライでは笑顔で祝福する気持ちで頑張ろう、と。1年間やってきた選手たちをねぎらうためにも、やっぱり最後は笑顔の方がいいんじゃないか、と思ったんです。最近の日本チームのテーマも“笑顔”だと思いますが、その礎を作ったのは僕…、そういっても過言ではないと(笑)」と胸を張った。
他国のチームはというと、「他の国ではフランス、アメリカの応援がすごい。声も大きいですし、派手な動きで素晴らしかったです。特にフランスの弾け具合は、日本にはない文化というか、そういうものがあふれていた」という。雰囲気に飲まれないよう、日本の色を出していくことも大切なようだ。
織田自身には、「一緒に出場した小塚崇彦選手と浅草寺へ応援グッズを買いに行きました。ただ、ちょんまげのヅラを買ったんですが、スケート連盟の方からだめ出しされて使えませんでした(笑)」というほほ笑ましい思い出も。
最後に、大会の優勝を予想してもらうと「ことしの見どころは、ソチ五輪の団体戦でも優勝したロシア。総合力をつけてきているので注目です。もちろん、日本にも素晴らしい選手がたくさんいますし、高ポイントを狙えると思いますので、優勝の可能性は十分あると思います」と期待を持たせた。
果たして、チームJAPANは世界の強豪国を相手にどんな戦いを見せるのか。
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