雛形あきこが悪女に共感!?“恋愛の主導権”語る

2015/04/20 22:47 配信

ドラマ

松本清張ミステリー時代劇「役者絵」で雛形あきこ演じる主人公・お蝶(右)は、宗太(松田悟志)と運命的な出会いを果たす(C)BSジャパン

BSジャパンで放送中の「火曜スペシャル 松本清張ミステリー時代劇」の第3話「役者絵」が5月5日(火)に放送される。主演を務める雛形あきこが取材に応じ、自身の役どころや見どころを語った。

本ドラマは江戸時代を中心に松本清張が描いた短編時代劇小説12作品を1話完結でドラマ化。ストーリーテラーとして佐々木蔵之介が全12回に登場するが、佐々木以外は各話でキャスト総入れ替えとなる。

「役者絵」では、幼少期に母を囲っていた六右衛門(桜木健一)に囲われる元芸者のお蝶(雛形)が、運命には逆らえないのか、と諦めたように毎日を過ごしていた。

冬のある日、お蝶は若くたくましい男性・宗太(松田悟志)と出会い、密通を重ねていく。お蝶は宗太との駆け落ちを決意し、六右衛門の殺害計画を打ち明けていくというストーリー。

お蝶について「悪女というか、怖い女性になっていくお蝶を楽しみながらできました。今の時代ではあまりない『生活のために、男性がいないと生きていけない』という重さ、厚みを感じながら演じました」と振り返った。

時代劇と現代劇の違いをどう演じ分けたのか問われると「特に『時代劇だから』と言って肩に力が入ることはありません。当時の人たちは生きることに一生懸命だったことがせりふにも表れているので、自然とその重たさを表現していたと思います。日常生活で『あたいは、こうやって生きていきたいんだよ!』と男性に言うことないですもんね(笑)」と笑顔を見せた。

松本清張の時代劇を演じることについては「将軍だったり、お姫さまだったり、そういう肩書きのある人にスポットを当てず、かつ繊細に当時の暮らしを描く点が印象的でした。お寺でおきゅうを据えてもらうのが、当時の社交場だったというのは、この作品で初めて知りました。日頃の愚痴や、うわさ話、出会いがこんなところで生まれていたとは」と清張ワールドの描写の細かさを再認識した様子。

また、4月7日に放送された第1話「流人騒ぎ」は、フジ系人気バラエティー「めちゃ2イケてるッ!」などで共演する武田真治が主演に。雛形は武田と本ドラマについて会話を交わしたようで「シンディー(武田)から『一番寒い季節に濡れながら撮った』と聞きました。すごい大変だったみたいですね。でも『すごく楽しかった』とも言っていたので、私も楽しみに撮影に入りました」と明かした。

見どころを尋ねられると雛形は、作戦決行に心が決まらない宗太に、お蝶が歌舞伎役者の化粧を施すシーンを挙げた。

「メークした瞬間に宗太にスイッチが入る。まだ良心が残っていて迷っている宗太を、本当の悪い者に変えてしまう瞬間です。お楽しみに!」とアピールした。

最後に「お蝶と雛形さんは似ていますか?」という質問に「恋愛で主導権を取りたいところですかね(笑)」と笑わせ、会見を締めくくった。

【あらすじ】浅草の袋物問屋の主人・六右衛門(桜木健一)に身請けされ、囲われ者となったお蝶(雛形あきこ)は、びょうぶに貼られたお気に入りの歌舞伎役者の浮世絵を眺めることが習慣になっていた。

雪の降るある日、江戸の風習である、住職にきゅうを据えてもらう「二日灸」のために浄応寺を訪れたお蝶は、ばくち好きの人足・宗太(松田悟志)と出会う。その日以来、二人は密通を重ねるようになり、お蝶は宗太に、駆け落ちするため六右衛門の金を奪い、殺める計画を打ち明ける。

その後、離れ町の藪から六右衛門の遺体が発見される。岡っ引きの文五郎(宅間孝行)は、お蝶をはじめ、六右衛門の身辺の聞き込みに回るが、殺害当日に六右衛門が大金を所持していたこと以外に犯人に繋がる情報はない。ところが、文五郎はひょんなことから事件解決の糸口をつかむ。