(「She」で連ドラ初主演の松岡茉優にインタビュー2より続く)
――松岡さんは、いつもは役にはどうやって向き合っていますか? 役作りの仕方などを教えてください。
「She」にしてもそうですけど、その人だけの何かがあると思っていて。私はよくマイナス方式で、「これはこの人はしない」とか「この人はこれはする」とか考えてしまうんです。ではなくて、なるべく「これはする、だからこういう人だ」と、割と加点方式でお芝居を組み立てるように意識はしています。
まだ完全にできてはいませんが、その人が一番大切にしている核みたいなものが決まった時から、お芝居はすごく楽になります。
でも、まだ役作りみたいなものも模索中で、こういう形がありますというわけじゃ全然ないんです。撮影がいざ始まっても、毎シーン毎カット悩みます。
――では、反対に今お芝居をしていて楽しいことは?
新しい人との出会いというのもすごく楽しいんですけど、やっぱりお芝居が好きというのが大きくて。好奇心がまだまだあるんですよ。
だから、やっぱり一つの役に対して、一つのせりふの一行一行に対して好奇心があって、「ここをこうするんじゃないかな」って考えるのがすごく楽しいです。
――台本はどういう読み方を最初はされますか?
まずはやっぱり、俯瞰で自分の役に縛られずに作品を捉えるように読んでます。せりふは割と覚える方なので、よっぽど長文だと相手役の声を録音して掛け合いをしたりといった練習をするんですけど、基本的には読んでいるうちに(せりふが)入りますね。
――それはすごい!
やっぱり、強烈に記憶しながら読んでいるからだと思います。声に出しますけど、基本的には覚えなきゃと思ってせりふを覚えたことはあまりないです。
でも、一度見たら覚えられるという方もいるので、そういう方々とは違っていて、絶対音感にはなりきれない相対音感なのかなって思います。
――バラエティーでもご活躍ですが、バラエティーへの出演はいかがですか?
手放しに楽しいですね(笑)!
――「正直女子さんぽ」(「正直さんぽ」(毎週土曜昼0:00-1:30、フジ系)でのシリーズ)も4月から始まりましたが、いかがでしょうか?
関根麻里さんも柳原可奈子さんもすごく気さくな方で。ずっとテレビで拝見してきたんですけど、本当にテレビのままの方々なんです。ずんの飯尾(和樹)さんも私たちを温かく見守ってくださってますし、本当に自由にやる番組なので、何も考えずにやっています。
(番組で)町のことを知れるともそんなに思っていなくて、本当に3人でお散歩をしながらおいしいね、楽しいね、疲れたねと話している感じです。「正直にやっていい」というコンセプトでお話を頂きまして、ありがたく、楽しくやらせていただいています。
――何とか番組を成立させなきゃという思いは?
「捨ててください」って言われました(笑)。自由に、「食べたくなかったら食べたくないって言ってもいいし、本当に行きたくなかったら、言ってもいいんだよ」って。
――俳優業に加えて、バラエティー出演やラジオのパーソナリティーも務めるなど、ここまで順調にきていると思いますが、将来についてはどうお考えですか?
いろんな先輩方がいらっしゃる中で、ああいう仕事もしてみたいな、こういう作品も携わりたいなというものがたくさんあるんですけど、やっぱりそれには人として、いろいろな素養や懐の温かさが必要だと思っていて。
先輩方がすてきな方ばかりなので、そういう方々に少しでも近づけるように、月並みですけどたくさん本を読んだりとか、たくさん映画を見たりとかしながら新しい方向を探しつつ、なるべく知らないことに興味を持って、好奇心だけは失わずに大人になっていけたらって思います。
――プライベートではどんな今後、どのようなことに挑戦したいですか?
いろいろな方から若いうちに英語をやっておきなさいと言われるんですね。いろんな教材だったりとか、アプリだったりとかを説明はいただいたので、どれから手をつけようかなと思いつつ、ことしは取っ掛かり的な一歩ができればと思っています。
――すごく真面目と言いますか、何かを成し遂げたいという気持ちを松岡さんからすごく感じます。
そんなことはないんですけど(笑)、英語はやっぱり洋画を見るのでも、翻訳せずにその人が言っている言葉で聞きたいっていう希望がやっぱりあるじゃないですか。
映画好きな人間としては、洋楽にしてもすごく好きなので、耳から聞いて言葉が理解できるスキルを持ちたいなと思います。帰国子女の役とかも、説得力を持ってできるじゃないですか。
――お仕事はやはり大好き、という気持ちが強いですか?
そういうと語弊があるんですけど、お芝居が大好きです。でも、拒絶反応というか、自分の保護能力が働いて、お芝居をどこかにすっ飛ばす時も全然あります。
心を保護するために、お芝居を離して好きなことをやっている時間もありますし。漫画を読んでいる時間は全くお芝居のことを考えてない時間で、ひたすら幸せな時間ですね。面白い漫画って、何回繰り返して見ても面白くて。
「ワンピース」はもう、7周くらいしました(笑)。毎回発見があるんですよ。自宅に漫画はいっぱいあって、500冊くらいあると思います(笑)。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)