内館牧子10年ぶり連ドラで武井咲が反逆のヒロインに

2015/05/22 06:00 配信

ドラマ

7月スタートの新ドラマ「エイジハラスメント」で主演を務める武井咲(C)テレビ朝日

7月スタートのテレビ朝日系木曜ドラマが、武井咲と人気脚本家・内館牧子が初タッグを組む「エイジハラスメント」に決定したことが分かった。武井が、いまだに日本企業にはびこる“年齢差別”などのさまざまなハラスメントと、陰湿ないじめに敢然と立ち向かう孤高のヒロインを演じる。

武井は「これだけ世の中でハラスメントという言葉が使われているということは、悔しい思いをされている方も多くいらっしゃるはず。そんな皆さんの思いを代弁する意気込みで、気持ちよく“反逆ヒロイン”になっていきたいと思います」と、痛快な笑みを浮かべアピールした。

昨年、7月クールには「ゼロの真実~監察医・松本真央~」で天才監察医を演じ、初の白衣姿を披露した武井。2年連続で同枠“夏の顔”となる武井は、今作ではOL用の制服着用を余儀なくされる一流商社の新入社員役に挑む。この制服が、彼女を襲う壮絶なハラスメントのファーストアイテムとなる。

武井演じるヒロインの吉井英美里(22)は、意欲、能力、向上心にあふれる上、若さと美貌を併せ持った、一見すると羨望(せんぼう)の的。しかし、“女性活用”は口先だけの旧体質な総務部に配属されたことで、彼女の持つもの全てがハラスメントの対象となってしまう。

会社が英美里に求めるのは若さと美しさのみ。しっかり働き、ゆくゆくは役員になりたいという英美里の夢は、あっさりと打ち砕かる。一方で、ただ笑顔を見せるだけで頼みもしないのに男性社員からチヤホヤされる英美里は、あっという間に年上の女性社員の嫉妬の対象となる。

若いから、奇麗だから、それだけで煮え湯を飲まされることになった英美里は、耐え忍ぶ日々にも限界のときが。堪忍袋の緒が切れた英美里が旧態依然とした会社に反旗を翻したとき、その先に待っているものはどんな“真実”なのか。反逆のヒロインが描く幸せのパズルに注目したい。

また、同作では日本を代表する人気脚本家の内館牧子が、'08年に刊行した同名の自著(幻冬舎刊)を原作に、自らドラマ脚本の筆を執る。内館の連続ドラマ登板は'05年に放送された「汚れた舌」(TBS系)以来10年ぶり、テレビ朝日では'07年に放送された新春ドラマスペシャル「白虎隊」以来8年ぶりとなる。

若手トップ女優としての地位を確立しつつある武井をヒロインに据え、原作の鮮烈なエッセンスはそのままに、視点を若く美しい新入社員へと置き換え、新しいドラマ作品として送り出す。テレビ朝日では無表情の変人キャラが多い武井だが、今回は持ち前の“笑み”を余すところなく届ける。

内館脚本で初主演を務める武井は「内館さんの脚本は、小さなことだけれど女性として確かに気になったり、イラっとしたりする “嫉妬のポイント”がリアルに描かれています」と分析。

続けて「これが、新人OLが受けるハラスメントの実態なのだとしたら、ちょっと怖い(笑)ですが、日常では自分が抱いていることも認めたくないような負の感情までせりふにし、映像にしていく作業は面白そう。これまでテレビ朝日のドラマでは感情を表に出さない役が続いたので、英美里のように感情をぶつけられる役は楽しみです」と期待に胸を膨らませた。

一方、原作・脚本の内館は「日本には昔から、女性を年齢で差別する『エイジハラスメント』がありましたが、今は年齢のみならず多種多様なハラスメントを男性も受けるようになっています。それを是正しようと課せられたのが、時に息苦しいほどのコンプライアンス順守。そんな社会で生きる女性新入社員の痛快劇は、視聴者の留飲を下げるはずです」と、自著のドラマ化を喜んだ。

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