爆笑問題は6月3日(水)、DVD「2015年度版 漫才 爆笑問題のツーショット」をリリースする。
「爆笑問題のツーショット」(以下「ツーショット」)は'06年から始まったDVDシリーズで、各年度の政治・芸能などの話題を総括する約1時間以上のノンストップ漫才を収録。WOWOWプライムでも毎年、内容を先行公開する特別番組が放送されている。
今回は爆笑問題に2015年度版「ツーショット」の漫才、さらに「ツーショット」をリリースし続ける理由などについて語ってもらった。
田中裕二(以下田中)「ことしもやることは例年と同じ。無事にやりきってみて感じたのは、やっぱり年は取ってるなあってことですね。最初のリリースから10年近くたって、声は枯れなくなったけど、目に見えて滑舌が悪くなってきてる」
太田光(以下太田)「俺も後半は正直バテたね。動物の動きがかわいいネット動画があるっていう話で激しい動きを入れたんだけど、それで一気に体力使っちゃった」
田中「リハーサルでは流してやってるから、ちゃんとやると体力が削られるって分からなかったんだよな」
太田「爆笑問題のやってる漫才は風刺じゃないんですよ。ただの陰口だから。世間の話題を取り扱う理由は“お客さんが知っているであろうこと”ぐらいであることしかなくて、とにかく笑ってほしいっていうだけなんですよ」
田中「意識して風刺をしている、ザ・ニュースペーパーとはまた違うからね」
太田「よく『爆笑問題は風刺と悪口をはき違えている!』っていうお叱りをもらうんですけど、『いや、その通りです。笑わせたくてやっているだけなので』ってなるんですよ」
田中「だから“批評性のない世相漫才”ですよね。でもそれをやれるってのは、やっぱり日本の笑いの懐の広さを感じるよ。正統派の笑いの人がいて、俺らみたいな奴がいて、8.6秒バズーカーの『ラッスンゴレライ』みたいなことをやる奴が同じ舞台で共存できるっていうのは、日本ならではのことだと思ってますね」
太田「(ビート)たけしさんも(立川)談志師匠も、別に風刺がやりたくてああいうこと言っているんじゃなくて、俺らと同じ感覚と思うんだよな…でも気軽といえば気軽ですよ。ただの陰口だからこそ、同じやり方で何十年もやってられるのかもしれない」
田中「俺らは『ツーショット』と同じことをテレビの司会でもラジオでも雑誌のコラムでもやっていますけど、どういう形で受け取るかっていうのはファンの人の好みがそれぞれあると思うんですよ。『サンデー・ジャポン』(TBS系)が一番いいっていう人もいるし、ラジオが一番いいっていう人もいる。その中で間違いなくDVDという形に残って何度でも見るのが一番いいっていう人もいるんですよ。だからこそ『ツーショット』をやってるし、もちろん来年もやりたいですね」
太田「あと俺らにとってはさ、『ツーショット』は筋トレみたいな意味合いもあるかもしんないね。次のシーズンのためにも、ここで1年を一気に振り返って、気持ちを締め直すというか」
田中「プロ野球の自主トレとか春季キャンプみたいな?」
太田「そうかもしんない。あ、今回うれしかったことがもう一つあって。『ツーショット』でやったギャグの掛け合いみたいなものを、その後『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)でやったんですよ。そしたら(明石家)さんまさんが反応してくれたんだよね。『WOWOWでやってたおまえらの漫才見とったからな!』って言ってもらって、ああ、やってよかったなと思ったよ」
田中「ええっ、あの人そんなとこまで見てるんだ…なんだろ、すごいわ!(笑)」
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