「美女と男子」で新人俳優役の中山麻聖にインタビュー

2015/06/08 17:53 配信

ドラマ

「美女と男子」で新人俳優・鷲見右京を演じる中山麻聖

毎週火曜夜10時から放送中の芸能界を舞台にしたドラマ「美女と男子」(NHK総合)で新人俳優・鷲見右京を演じる中山麻聖にインタビューを行った。

同作は連続20回の中で3部構成になっており、6月9日(火)放送回から第2部に突入する。

この日は、右京(中山)がある大きな決断をし、それをマネジャーの一子(仲間由紀恵)とライバル・遼(町田啓太)に伝えるという重要なシーンを撮影。

そんな彼が“役者”という役をどう演じているのか、そして作品の見どころを語った。

――新人俳優という役柄ですが、この役にどのように向き合っていますか?

最初は、右京自身と右京が劇中のドラマで演じる役を使い分けて演じなければと思っていましたが、右京という役を丁寧に演じていければと思っています。右京は、本当にいろいろな場面に直面するので心の変化も激しいですが、そこをうまく表現していくように心掛けています。その中で、僕自身が実際に言われたことのあることを劇中で言われたりする場合もありますね。

そういう時は、自分が経験した時を思い返しながら演じることも多いです。(劇中で右京が言われる)「(演技が)上すべり」とまではいかないと思うんですけど、僕も実際監督から現場で追い込まれたことがあります。僕自身がすごく考えて悩んでいる姿を撮りたいが故にわざと追い込んでくださったのですが、その時の苦しい気持ちや葛藤、「あの時はすごくつらかった」という気持ちを根本において演じています。

――右京は、気持ちの揺れ動きがすごく激しいですよね?

放送開始当初の第1部では、あまり気持ちが揺れるということがなくて、すごく礼儀正しくて真面目な雰囲気の好青年だったんですが、第2部に入ってそれが徐々に変化していきます。台本を読んでいて、なんでこんなに変わったんだろうということを考えました。一番は、一子さんや遼くん、今まで関わったことのない人たちと関わっていくことで、心の奥底にあった心境がどんどんあらわになっていき、翻弄(ほんろう)されたりする部分があったのかなと思います。

徐々に人間らしい部分が出てきたので、(一見完璧に見える)右京でもやっぱり悩んだり怒ったりという感情はあって、演じていてすごく人間味を感じました。

――第2部に入って、仲間さんや町田さんとお芝居をすることが増えたと思いますが、共演されてみていかがですか?

仲間さんとは一度「ごくせん」('08年日本テレビ系)で共演したことがあったんですが、久しぶりにお会いして覚えていてくださってうれしかったです。僕も27歳になったので、少しでも変わった自分を見せられたらと思っていたんですが、ずっと楽しくお話をさせてもらっている中で、変われているのかな?と思ったりしますね(笑)。

町田くんとは今回初めての共演で、最初は年上だと勘違いしていました。実際お話したら2歳も下なのに全然そんなことを感じないくらい大人で、一緒にいてすごく楽しくてホッとできました。町田くんがいないとできない芝居もたくさんあるので、芝居ではずっと助けられています。世代が近い役者さんがこの現場ではそんなにいないので、気軽にいろいろ話し合ったり、休憩中もずっと話していたりしますね。

――劇中では遼というライバルがいますが、中山さん自身のライバルは誰ですか?

ちょっと恥ずかしいんですが、昨日以前の自分には絶対に負けたくないと思っています。だからこそきのうよりできなかった、とかはすごく嫌で。自分よりもストイックな人はまだまだいると思いますけど、やっぱり負けられないですね。

――右京の演技は、芝居の中に素の自分がいて、一方ライバルの遼は、遼自身にない気持ちを一から作っているとお互いにその演技の仕方を認め合って行きますが、中山さんご自身はどちらの要素が大きいですか?

あまり考えたことがないかもしれないですね。今回の役のように、自分で実際に経験したことがあるようなことを演じることもあるので、そういう時は自分を投影して表現するという部分もありますが、それ以外の部分はある程度客観的に見ている時もあります。その時その時の状況に合わせて変わりますね。

――今後、どのように役者という仕事と向き合っていきたいですか?

僕には芝居しかありませんので、とにかく一生懸命やるしかないと思っています。自分の経験を生かせるリアルな芝居ももちろんそうですが、恋愛ものやコメディー、SFとかフィクションみたいな非現実的な芝居も含め、今以上にいろんな振り幅を持って演じられるようになりたいです。この役がやりたいというより、自分がいただいた役をその世界の中でどれだけ魅力的に演じられるか、全身全霊で精一杯やっていきたいです。

――今後のこの作品とご自身の役の見どころを教えてください。

第2部になって、右京の見どころが存分に発揮されると思います。いろんな人と関わることによって、これまでずっと表現されてこなかった右京の心の内側で抱えていたものが出てきます。毎週いろんな表情を見せるので、右京の目線になって見てもらえるとまた違った楽しみ方も出てくると思います。ぜひ右京の目線でもこの作品を見てください。何倍も楽しめると思います。

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