サヘル・ローズが尺八奏者の日本人魂に魅了

2015/06/03 20:26 配信

芸能一般

サヘルは「尺八を吹くのは、とっても難しかったです。もっと単純に、笛のように息を入れたら音が出るものだと思っていました」と驚きの印象(C)BS12chTwellV

BS12ch TwellV(トゥエルビ)で放送中の「サヘル・ローズのイチオシNIPPON」の取材会が行われた。

6月4日(木)の放送では、千葉在住のアメリカ人アーティスト、ジョン・海山・ネプチューンさんを紹介。36年前に来日したネプチューンさんは、尺八に魅せられて尺八奏者となり、自分にとっての最高の尺八を求めて自ら制作も行っている。司会のサヘル・ローズが、日本文化について語った。

――番組で紹介する日本の楽器、尺八についての印象は?

これまで楽器はピアノしか経験がありませんでしたが、音楽を聞くのはすごく好きです。琴や三味線の音色もとても好きです。日本の楽器って、シルクロードを通してのつながりがあるのか、イランにも似ている楽器があるんですよ。琴のような楽器もあるし、尺八に似ているものもあります。尺八について触れるのは今回が初めてですけど、その初めてがアメリカ人のジョンさんを通してだというのが新鮮で面白かったです。ジョンさんは日本人以上に日本人魂をお持ちの方でした。

――尺八を吹いてみた感想は?

尺八を吹くのはとっても難しかったです。もっと単純に、笛のように息を入れたら音が出るものだと思っていました。吹くだけでも大変なのに、これを作ることもできるジョンさんは本当にすごいと思います。特に、制作については師匠もなく独学でやっていらっしゃることに驚きました。尺八の音を聞いたことのない方、音は知ってるけどどんな楽器だったか意外に知らない方がたくさんいると思います。今回はプロの方がすてきな音色を聴かせてくださるのでその部分も楽しんでほしいです。

――千葉偏で何が印象に残りましたか?

竹って身の回りにたくさんあるけど、ちょっと手を加えてあげると籠になったりザルになったり、はたまた楽器になったり大変身するものなんですよね。だけど、どれも同じように見える竹の中で、尺八を作れるものは1000本中1本だけだったりするのを知ると、見え方が違ってきませんか? 遠い地方に行かなくても身近な千葉県の中でもいろんなことを再発見できるんだってことが実感できると思います。

――これまで番組で多くの職人さんにお会いした印象は?

どの方も“自分には負けたくない”という思いを強く持っていること。皆さん、すでに何十年も修業をされていてプロ級なのに「まだまだです」とおっしゃる。自分との闘いをしているんですよね。次の世代や他の人にバトンタッチしていくための修業をしているわけで、それは自分にも通じるなと思います。

――番組の今後の目標は?

番組を見た若い人が“尺八っていいな、こんな音だったんだ”ということを知って、見終わった後に興味を持ったものに実際に触れてほしい。日本には、忘れられつつある職人技、絶対なくしちゃいけない伝統がたくさんあります。それを若い世代に引き継がなきゃいけない。番組を通して“日本の伝統っていいな”という思いが広がって、勢いが消えつつあるいろんな伝統が復活してほしい。この番組がその起爆剤になってくれたらうれしいです。

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