日本人がミャンマーで鎮魂の涅槃像建立、秘話明らかに

2015/06/20 19:10 配信

芸能一般

ミャンマーの新観光地となっている巨大涅槃像は日本人が建立したもの(C)テレビ東京

ミャンマーで観光名所となっている涅槃(ねはん)像がある。日本人が10年前に建立したものだということをご存じだろうか。

テレビ東京系の経済情報番組「未来世紀ジパング~沸騰現場の経済学~」が、6月22日(月)のOAで放送時間を30分拡大してミャンマーの“現在”を特集する。

ミャンマーに知られざる巨大涅槃像があるとうわさを聞きつけ向かった取材班は、その像を日本人が建立したことをスクープ、涅槃像建立秘話に迫る。

その涅槃像があるのは“史上最悪の作戦”と呼ばれ5万人近くの犠牲者を出した「インパール作戦」の激戦地・カチン州のミッチーナ。長らく鎖国状態だったミャンマーで、外国人が立ち入ることができなかった地域だ。30m以上はある像の傍らに、インパール作戦で生き残った日本人・坂口睦さんの銅像がある。

そして戦後70年となることし、知られざる秘話が明らかになった。

インパール作戦では、“玉砕覚悟で突撃”が鉄則にもかかわらず作戦に背き、部下を逃して命を守った上で、自決した人物・水上源蔵少将がいた。ミャンマーで今も語り継がれる話で、水上少将は坂口さんの上官だった。

生き延びた坂口さんは水上少将や戦友、そして作戦に巻き込まれて亡くなったミャンマーの人たちを弔うため、50年かけて11億円を集め涅槃像を建てた。

ミッチーナに日本人が入れるようになったのは最近で、今も政府軍と“カチン民族”の内戦が続いている地域のため、この涅槃像をめぐる話はほとんど知られてこなかったという。

坂口さんは90歳を過ぎて、'12年に亡くなった。

ほか、番組では「もはや無視できない!アジア驚異の成長国!!ミャンマーSP」と題し、厚いベールに包まれていた“最後のフロンティア”ミャンマーを徹底解説する。

軍事政権から民政に移管されてからわずか4年の間に遂げた急成長の過程で、超高級車を何台も持つ億万長者が誕生し、高級マンションやショッピングモールの建設ラッシュが続く。

その一方、庶民の間にもかつての日本の高度成長期を彷彿(ほうふつ)とさせる一獲千金の“ミャンマードリーム”を追い求める熱気が漂う。

そんな千載一遇のチャンスを逃すまいと日系企業も続々と進出し、4月には外資系銀行として初となる日本の大手銀行も参入している。

さらに取材班はミャンマーの鍵を握る人物であるアウン・サン・スー・チー氏に独占インタビュー。長く軍事政権によって軟禁されてきた自宅にカメラが入り、日本との未来について語った。

今秋には民政移管後初となる総選挙も実施される予定で、「真の成長国」になれるのか、今まさに岐路立つミャンマー。日本人がまだまだ知らないミャンマーの未知なる可能性と、沸騰現場の数々が明かされる。

■鈴木嘉人プロデューサーのコメント:「ミャンマーのジャングルに知られざる巨大涅槃像があるらしいから行って撮影してきてください」と、割と軽い気持ちでディレクターにお願いしました。すると、埋もれてきた驚くべき戦争秘話が明らかになったのです。この地域の村人はインタビューで「この悲劇の話は言い伝えられてきたけど、あなた方日本人がこのようにやってきたことで、真実だったことが分かりました」と語りました。まさにあの「ビルマの竪琴」を地でいくような歴史秘話。日本人として心を揺さぶらずにはいられませんでした。ぜひご覧ください。