7月5日(日)にBSフジで「談志の遺言 一期一会2~立川談志 アジア紀行(中国・大連編)~」(夜7:00-8:55)が放送される。
同番組では、立川談志が亡くなる4年前に中国・大連で行った落語会で披露した「粗忽長屋」と「勘定板」をノーカットでオンエア。
さらに、長男・松岡慎太郎氏が撮影したプライベートビデオも初公開。ビデオには、談志が当時公開されたばかりの南満州鉄道本社などを訪れる様子が収められている。
ナレーションは、談志に「立川流の最高傑作」といわしめた弟子・立川志の輔が担当。そんな志の輔から番組にコメントが寄せられた。
■立川志の輔コメント:残念ながら、私は師匠と一度も一緒に海外公演に行ったことがないのですが、息子さんが撮影されたプライベートビデオの映像を見てしみじみ思うのは、世界のどこへ行こうが、うちの師匠はいつも好奇心いっぱいで動き回っていたんだなあってことですね。
それにしても、あれだけのプライベートな映像をこれほどたくさん残させた落語家なんて、他にいないでしょうね。
いずれ、こういうスタイルの番組でたくさんの人たちに見ていただける時がやって来るはずだと師匠が想定して息子さんに記録を頼んだのか。それとも、息子さんが旅行の時も一時も無駄にしないで師匠の姿を撮っておこうと思ったのか。それは私には分かりませんが、プロが撮影したわけでもなく、カメラを意識した“演技”ではない、“ありのまま”を撮影しているだけなのに、どのカットも見事に画になっている。ただ歩いているだけなのに、お茶目でダンディで、見ているだけで楽しくなってくる。それもこれも、お風呂の中だってOKという、なんともオープンといいますか、サービス精神旺盛な了見で、息子さんの撮影に協力しているからなんでしょう。生まれついてのエンターテイナーと言ったらいいんでしょうかね。本当に見ていて飽きません。
もっとも弟子の私といたしましては、こんなところも見習わなきゃなあと反省したり、やっぱり師匠にはかなわないなあなんて思ったりと、ちょっぴり複雑ではあるんですけどね(笑)。
ところで、満鉄(南満州鉄道)の旧本社ビルの中に入った時の師匠の映像は大変に貴重です。だって、師匠があれだけ無口になることなんて、滅多にないんですから(笑)。それに、総裁の椅子に座ったときの、あのなんともうれしそうな顔といったら!あのとき、ちょっとだけ歴史が動いたような(笑)。必見です!
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