【“江戸の色男”桐山漣「粋な着物の所作を見て!」から続く】
――最近は番組数も減っていますが、桐山漣さんが思う時代劇の魅力はどこでしょうか?
今まさに現在進行形で時代劇の魅力に触れています。「まんまこと」は特に、見るのに力が入ってしまうような切腹シーンや、刀で切られるシーン、そして戦のシーンとか、そういう時代劇ではないテイストを持った時代劇です。そういう作品には初めて出合いました。
時代劇の中にはこういう時代劇もあるんだからと、今を生きる人たちにも身近に感じて見てほしいですね。
僕自身、レギュラーで初めて時代劇をやらせていただいて、楽しいなと思うことは今でいえばスマホのように便利な物があって、何をするにも便利な世の中です。
昔は連絡する時、「誰かに連絡しておいて!」ではなく、「●●に会ってそう伝えておいてくれ!」でしたから。人と人とのやり取りが、今以上に深く濃いものだったのではないかと言えますね。
――確かに今なら直接会わなくても容易に所在確認できますからね…。
ええ。例えば江戸時代に「●●に何の刻に集合しよう」と伝言しても、本当に来てくれるかどうかは会うまで分からないですし、来なかったとしても連絡することができないので探すしかないんですよね。
今だったら例えば最近疎遠になった人がいても、SNSで出てきてつながることもできますから。そういうアナログなことというか、その時代にしか味わえないことは、とても粋だなと感じます。
――では、いったんドラマから離れて。「まんまこと」は夏のドラマということで、夏の思い出で印象的なことは何かありますか?
おっと、ガラリと変わりましたね(笑)。僕は、夏がとても大好きで、特にバーベキューなどの夏のレジャーが好きです。船舶免許も持っているので、船が運転できて、知り合いの人たち何人かで船を借りて、漁港へ行って魚を食べたりとか、あとは飛び込みができるような場所に行って、海パン一枚でザバ~ンと海に入ったりだとかをしてみたいです。
普段はお芝居の現場でも、撮影が終わって家に帰っても、その日撮ったシーンのことを考えていたり、翌日のシーンのことを考えていたりしますからね。仕事のことを考えることが多い中で、何も考えなくていい時間というのも大事で…。常に自分と向きあう仕事でもありますから、そういう息抜きの時間を大切にしたいです。
――では、この夏に何か挑戦してみたいことはありますか?
まさかこの番組の取材でこういう質問がくるとは思わなかったので、用意していなかったなあ(笑)。僕は独特のスリルがたまらなくて、バンジージャンプが好きなんですよ。スカッとしたいときとか、よく行きました。それもあってこの夏トライしてみたいことは「スカイダイビング」です。
普通は予約しないとできないので、この仕事をやりながらだとなかなか行くのは難しいんですが、できればこの夏挑戦してみたいですね。
――お寿ず役の南沢奈央さんに取材した時も、同じことをおっしゃっていました。
本当ですか!(笑)。これはもう「まんまこと」チームで行くしかないですね。みんな空を飛びたいんだろうなあ。江戸の時代に生きているから、飛行機にも乗ってないですしね(笑)。
――では、今後どういう役に挑戦してみたいですか?
役者として幅広くいろいろな役をやりたいですが、“狂気的な犯罪者”はやってみたいです。あと、一度は絶対にやってみたいと思うのは双子の役ですね。一人二役で、全く性格が違う役をやりたいです。同時進行で撮っていくと思うので、シフトチェンジをその現場でうまくやらなきゃいけないと思うんですけど、それも勉強になると思います。
今回は初めて時代劇をやらせていただいて、経験は大事だなと思ったので。いろんな役にトライして、しっかりと生きたその人を演じていきたいなと思います。
――最後に、第1話の見どころと、ファンへメッセージをお願いします。
第1話は、登場人物の紹介だったり、関係性の説明だったり、盛りだくさんですが、見どころはやはり裁定のシーンですね。これはとても面白いですよ。僕は吉五郎と一緒にそれを見て聞いているだけなのですが、タイトルに「まんまこと~麻之助裁定帳~」とあるように、裁定のシーンはこの物語を見ていただく上での見どころの一つになっています。
裁定というのは奉行所では扱えない小さなやり取り。だからこそ人の奥深くまで気持ちがあらわになるところを描くシーンでもあるので、物語の最初から最後までがどういう経緯で推移するのか、麻之助がたどり着く結末は何なのかに注目してほしいです。彼は人と違う感性を持っているので、清十郎や吉五郎、他の登場人物が気付かないところにも気付く。それも見どころの一つになっているので、彼らの活躍を楽しみに見ていただければいいなと思います!
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