井上真央主演の大河ドラマ「花燃ゆ」(NHK総合ほか)で、長州藩主の毛利敬親(北大路欣也)の世継ぎ、そしてのちに最後の長州藩主となる毛利元徳を演じる三浦貴大にインタビューを敢行。
'10年に映画「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」でデビューし、現在は、ドラマ「探偵の探偵」(フジ系)にも出演中。8月1日(土)からは映画「進撃の巨人」(ジャン役)の公開も控えている。そんな三浦が、自身の演じる元徳について語った。
――今回が大河ドラマ初出演ということですが、出演が決まった時の感想を教えてください。
伝統の大河ですし、好きな役者さんもたくさん出演されているので、そこに出させていただくのは光栄です。実は、殿様という身分の高い役もほぼ初めてなので、そういった意味でも楽しみでした。
――元徳を演じるに当たっての意気込みを聞かせてください。
資料は多くないのですが、調べてみて、すごく聡明(そうめい)で志の高い方と感じています。一方で、柔軟な思想を持った人だとも思うので、そういう雰囲気や風格を出していきたいですね。
――スタッフから元徳のキャラクターについて説明はありましたか?
「実に聡明で、敬親のことも尊敬しています。ただ、男なので、そのうち敬親とは違う方法で世の中を良くしていこうとする行動力も持っていた人物」と説明されました。
――ご自身でも元徳について調べられたのですか?
インターネットで調べたり、図書館に行ってみたりと、本当に簡単な感じです。ただ、あまり資料を発見できなくて、その分想像する部分は多いですね。
例えば、元徳は、明治に入っても中剃りをやめなかったらしいんです、5年くらい。それってなんでなんだろうと想像しているのが楽しいです。すごくクレバーな人物だったにもかかわらず、明治に入っても武士の象徴である中剃りをやめなかったという、ちょっとした矛盾に人物像が見えてくる感じがします。
――そういった部分から、ご自身なりのポイントを作って演じられているんですね?
僕はあまりポイントを作らないタイプなんです。物語の流れというか、そのシーンのその人の気持ちの方だけを考えているので。
時代が違っても殿であっても、きっと人間は人間だと思うんです。同じ殿でも、北大路さんみたいに話す人もいただろうし、一方で今風に言えば「はぁー、マジハンパねぇわ」みたいに話す殿もいたでしょうし。
時代劇らしい話し方というのは、もちろんあるんですが、普通の人間でいいのではないかなと。設定だけは頭に入れて、あとは人間性を表現できればと思っています。
――元徳を演じる上で、所作などの苦労はありましたか?
なるべく堂々としていようと思っています。実は、普段の歩き方がフラフラしているんですよ(笑)。見え方が変わってしまうと思うので、その癖があまり出ないようにしようと努力しています。何しろ父親である敬親役が北大路欣也さんですから、その風格に負けないようにと思って演じています。
――北大路さんからは何かアドバイスはありましたか?
たびたび教えていただいています。「座っている時のはかまはこうなっていた方がいい」といったアドバイスはとても参考になります。
――藩主とその息子という間柄を演じられていますが、二人の関係性をどういう形で表現しようと思っていますか?
父子であり、殿と家臣でもあるので難しいですね。でも、北大路さんは尊敬する大先輩なので、“このままでいいんじゃないかな”とも思いました。僕にとっては父親のようなご年齢ですし、でも役者としての大先輩なので、僕と北大路さんの素の関係性を画面上で“殿と息子”の関係性として見せていけたら面白いかなと思っています。
【「花燃ゆ」 三浦貴大「女の園は面倒くさい(笑)」】に続く!
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