井上真央主演の大河ドラマ「花燃ゆ」(NHK総合ほか)で、長州藩主の毛利敬親(北大路欣也)の世継ぎ、そしてのちに最後の長州藩主となる毛利元徳を演じる三浦貴大にインタビューを敢行。
後編では初出演となる大河ドラマの感想、また、女の園が舞台の“大奥編”の撮影についても語ってもらった。
【「花燃ゆ」初大河の三浦貴大「フラフラしないように」】より続く。
――現場で、大河ならではだと感じたことはありますか?
本当に全部が新鮮です。映画への出演が多かったので、ドラマ撮影のカメラの多さにも慣れていないくらいですし。セットを使うのもあまり経験がないんですよ。
――“大奥編”のセットを見られた感想は?
セットって、こんなに造り込むんだなぁって。今まで僕が見てきたセットって、画面に映らない側には何もないのですが、今のセットでは城内が丸々できているんです。驚きました。
――銀姫(田中麗奈)と都美姫(松坂慶子)の女の戦いも描かれる大奥編。そこに立ち会うシーンは少ないかと思いますが、三浦さん自身はどういうふうに見ていますか?
男としてはなるべくノータッチでいきたいなと(笑)。元徳という人物は、銀姫と都美姫のどちらも理解して、和をもってその場を丸く収めるというか、そういう人だったんじゃないかなと思っています。まぁ、どちらも支持しないというのはある意味ノータッチですけどね。
――7月19日(日)の放送では、銀姫と都美姫の女の戦いの中で、元徳が敬親(北大路)に助けを求めるように目線を送るという場面もありますが、そのシーンを演じた時はどんなことを感じましたか?
奥御殿のシーンは、北大路さんと僕以外はみんな女性なので、これは暮らしにくいだろうなと思いましたね。うまくいっていない嫁しゅうとめということで、たまたまその二人が争っているんですが、実は目の前に並んでいる女中さんたちも、どこかで争いがあるかと思うと…「面倒くさい」と(笑)。
――その意味では、男性同士の方が過ごしやすいですか?
争いが分かりやすいですよね。すぐいがみ合って、武力で解決みたいな。女性はどうやって解決しているのでしょうね。銀姫と都美姫の争いも、子ができてようやく落ち着くのですが、そういう解決法しかない気がします。
――長州藩士の皆さんは年齢が近い方も多いと思います。どんなお話をされていますか?
一緒に芝居をするシーンはまだあまりないのですが、今回初めての方が多いので、「テレビで見ていた人だ!」と思いながら見ています。
――最後に、もし、ご自身が幕末にいたとしたら、次期藩主という元徳と維新志士たちのどちらの立場がいいですか?
幕末にいたら何をしていたか、想像したことがあるんです。そのときは、「農民だな」という結論に至りました。あまり世の中のことに関係なく、農地で畑を耕して暮らしているのが多分一番性に合っているのではないかな、と。
現代に生きているからか、命を懸けて戦うということに対して、どうしても、あまりポジティブなイメージがないです。もちろん、そういう人たちがいて、今の日本がつくられていることは理解しているのですが、そういう争いの中にはいたくないなと思います。
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